スポーツベッティング(Sports Betting)とは、一言で言うと、「スポーツへの賭け事」を意味します。世界中で繰り広げられているサッカーや野球、テニス、バスケなど様々なスポーツの試合に合法的にお金を賭けて楽しめるギャンブルのことを指します。
100年以上も昔にイギリスで生まれたスポーツベッティングは21世紀に入り、オンライン化が進んだことで世界中で楽しめるエンターテインメントになりました。
最近は、海外のあらゆるジャンルのスポーツで活躍する日本人選手が増えてきたので、国内のみならず海外スポーツに興味のある人も多いのではないでしょうか?
試合を観戦するだけでなく、リアルマネーを賭けることができるスポーツベッティングとは?
この記事では、スポーツベッティングの成り立ちや仕組み、企業銘柄や市場規模、日本で将来的に合法化されるかなど、政府の検証をふまえて分かりやすく解説します。
- スポーツベッティングの特長が理解できる
- スポーツベッティングの市場規模が予測できる
- スポーツベッティングの問題点(課題)がわかる
スポーツベッティングとは?
スポーツの試合の結果を予想してお金を賭けて遊ぶゲーミングのことをスポーツベッティングと言います。
そのスポーツベッティングのサービスを提供しているのがブックメーカーと呼ばれる企業で、世界には2000を超えるブックメーカーが存在していると言われています。
- スポーツの試合の結果を予想してお金を賭けて遊ぶゲーミングのことをスポーツベッティングと言います。
- この賭けの胴元のことを、ブックメーカー(スポーツブック)と言います。
世界中のスポーツに賭けることができる
ブックメーカーは政府の許可を得て、世界中のサッカーリーグ・野球・バスケット・テニス・アイスホッケー・アメフトNCAA バスケットなど様々なスポーツを対象とした賭けを提供しています。
例えば、ワールドカップの優勝チームはどこか?といった優勝チームを予想する賭けです。
ブックメーカーの賭け方は、チームや選手の勝敗を予想するだけではありません。
イギリス大手ブックメーカーのウィリアムヒルでは様々なオッズを発表しています。
例えば、サッカーだと、チームの合計得点、ハンディキャップ、コーナーキック・フリーキックの本数、前半・後半の勝敗、正しいスコアなど様々です。
テニスやバスケ、野球、日本の国技である相撲なども同様に賭けの種類が豊富で大きな大会やカップ戦になると、1試合の賭け方が1000以上に及ぶこともあります。
賭けられるのは、スポーツだけではありません。
アメリカ大統領選挙やイギリスのEU離脱などの政治問題、グラミー賞やテレビ番組の結果を予想する芸能ジャンル、世界の天気に賭けられるブックメーカーも存在します。
イギリスで生まれたスポーツベッティング
スポーツベッティングは欧州ではとても人気で、例えば日本で言うところのサッカー振興くじのtoto や宝くじのように非常にポピュラーなものとして既に浸透しています。
スポーツベッティングの歴史は、遠く1790年代にまでさかのぼります。
イギリスのニューマーケット競馬場で、ハリー・オグデンという人がレースの出走馬にオッズをつけて賭けを募集したことから始まりました。
その後、賭けの対象が他のスポーツにも広がり、1960年にはブックメーカーがイギリス政府公認とされました。
現在では、スポーツ以外に政治・芸能分野に関する賭けも登場し、イギリスのみならず欧米ではブックメーカーが娯楽として浸透しています。
スポーツ先進国ではエンターテインメントとしての役割がある
スポーツギャンブルというと、日本ではネガティブなイメージが強くなりますが、ヨーロッパやアメリカなどのスポーツ先進国ではスポーツの試合にお金を賭けて楽しむという行為は娯楽として考えられており、広く一般的に受け入れられています。
ヨーロッパでは特に人気で、例えば日本で言うところの競馬・競輪といった公営ギャンブルやtotoなどの宝くじのように非常にポピュラーなものとして既に浸透しています。
大きな試合などがある時には家族や友人と集まってスポーツベットをすることも珍しくありません。スポーツベッティングは、スポーツ観戦の楽しさと賭け事の興奮を同時に味わえる優れた娯楽イベントなのです。
また、パブリックビューイングやスポーツ・バーをみてもわかるように、集団でスポーツを観戦すると楽しさが倍増することは容易に想像できます。
さらに、第5世代移動通信システム(5G)を活用すれば、試合中継のエンターテイメント性を高めることが期待できるのです。
市場規模は全世界で330兆円
ブックメーカーの市場規模については調査会社によって違いがあるものの、インターポール(国際刑事警察機構)によると、合法・非合法を合わせると約330兆円と言われています。
今後はアメリカ全土でオンラインギャンブルが解禁されたこともあり、さらに規模は膨らんでいくと予想されています。
また、スポーツベッティングの市場規模は2020年-2025年の間、世界市場で年率8.62%で成長すると予測されています。
すでにスポーツベッティングは、世界経済に影響を与えるほどのビジネスになっているのです。
英国においても、スポーツベッティングを始めとしたベッティング市場は成長を続けており、成熟した市場ながら2016年の16兆円から2019年には21兆円の1.3倍の成長を遂げ、5Gの技術進化とともに今後より一層の盛り上がりを見せることが予想されます。
急速な発展の大きな理由は、インターネットの発展です。
かつては、店頭や違法なノミ屋でしか購入できなかった投票券を、ネットから気軽に購入できるようになったことで、スポーツベッティング人口が急増しました。
もちろんブックメーカー各社が、ビッククラブのスポンサーとして積極的に広告宣伝を行ったり、様々なキャンペーン・プロモーションで新規顧客を獲得していった点も見逃せません。
アメリカにおいて市場が急拡大している
出典 AP News
2020年より始まった新型コロナウィルスの感染症が拡大し、ランド型のカジノが憂き目を見る一方で、アメリカのスポーツベッティング分野が急拡大を続けています。
アメリカでは、スポーツベッティングを禁止する連邦法「1992年連邦プロ・アマスポーツ保護法」(PASPA)により、スポーツを対象としたギャンブルは長きにわたり規制されていました。
アメリカでは2018年にブックメーカーを利用したスポーツベットが解禁されてから、合法とする州が増加傾向にあり、2021年時点で、アイオワ州、ペンシルバニア州、ニュージャージー州など20州以上となりました。
2021年の1月にはニューヨーク州のクオモ知事が約160億ドル(約1兆6500億円)に上る財政赤字の穴埋めに向けオンラインでのスポーツ賭博の合法化を支持すると表明しました。
合法化の効果はすぐに現れました。アメリカで人気のスポーツ「スーパーボウル」でその効果が証明されたのです。
新型コロナウィルスの影響でどの州も財源が枯渇している状況を打破するため、税収を増やしたい州が今後ますます合法化に動くことが予想されます。
2021年の3月アメリカにあるカジノホテルチェーンCaesars Entertainment(シーザーズ・エンターテインメント)は、ブックメーカーのウィリアムヒルを37億ドル (約3,904億円)でM&Aし傘下にしました。
シーザーズ・エンターテインメントは、ラスベガス、リノ、アトランティックシティと言ったカジノの聖地にホテルを所有する他、全米各地でカジノホテルを運営している大企業です。
日本政府も合法化に向けて検討を開始している
日本国内でも競馬、競艇、宝くじ、TOTOなど公営ギャンブルが一般的に認知されているように、海外で合法的に運営されているブックメーカーを通じて、オンラインでスポーツに賭けることが可能になりました。
さらに早ければ2024年に日本プロリーグの野球への賭けが自由化されることを同誌で伝えています。
日本政府はサッカーと野球のスポーツ賭博の合法化に向け検討を開始した。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が事情に詳しい匿名の関係者2人を引用して報じた。
同紙によると、合法化された場合、サッカーと野球を合わせて推定年間650億ドル(約7兆1000億円)強の規模のスポーツ賭博市場が誕生する見通し。プロ野球のスポーツ賭博は2024年にも解禁される可能性があり、既に一部合法化されているJリーグのスポーツ賭博の完全解禁も24年に実現し得るとした。
FTは事情に詳しい関係者の話として、スポーツ賭博への反対意見は新型コロナウイルス禍でプロスポーツ界が被った経済的打撃などで弱まったと伝えた。
また、サッカーのトップリーグであるJリーグでは、すでにプール形式の抽選システムによって部分的に賭博が合法化されていますが、これも同じ年に全面的な規制緩和が行われる可能性があります。
スポーツベッティングに関わる企業銘柄の一覧
スポーツベッティングが各国で合法化されたことにより、大手米国スポーツメディアなどブックメーカーとパートナー契約を結び始めています。多くの企業が大々的に広告を打つなどしており、更に活発化が進んでいくことが予想されています。
投資家たちもスポーツベッティングに携わる企業に投資をし始めています。
企業名 | 概要 |
DraftKings | ファンタジースポーツやオンラインカジサービスを提供しているモバイルアプリ企業。アメリカの人気ケーブルスポーツチャンネル「ESPN」と提携しスポーツベッティング事業に本格参入。 |
Penn National Gaming, Inc. | アメリカ16州・カナダで40以上のランドカジノを運営している企業。バースツール・スポーツブックというアプリをリリース。 |
Caesars Entertainment, Inc. | 全米各地でカジノホテルを運営している老舗企業。2021年3月に、英国老舗ブックメーカーであるウィリアムヒルを3700万ドル(約3900億円)で買収しオンラインスポーツベッティング事業を拡大している。 |
fuboTV Inc | アメリカで人気のスポーツMLB、NBA、NHL、MLS、国際サッカーなどの試合をストリーミング配信している企業。Vigtoryというスポーツベッティング企業の買収を発表。 |
DraftKings(ドラフト・キングス)の株価はニューヨーク州のスポーツベッティング解禁が報道された直後、一時8.9%高まで膨れ上がりました。
もちろん我が国日本の有名企業もスポーツベッティング事業に参加し始めています。
企業名 | サービス名 |
ソフトバンクグループ | オッズパーク(地方競馬 競輪 オートレース) |
楽天ホールディングス | Kドリームス(競輪) 楽天競馬(地方競馬) |
サイバーエージェント | ウィンチケット(競輪 オートレース) |
mixi | ティップスター(競輪) |
Jungle | eジャングル(試合視聴スマホアプリ) |
2020年12月、ECグループ「楽天」の創業者である三木谷浩史氏が作ったビジネスロビー団体「日本新経済協議会」は、スポーツベッティングの解禁を求めました。同社は競輪の「Kドリームス」や地方競馬にオンラインで賭けることができる「楽天競馬」などのサービスをスポーツベッティングが議論される前から始めていました。
サイバーエージェントは、すでに競馬やオートバイのレースを対象としたオンラインプラットフォームを運営しており、「将来的にスポーツベッティングが全面的に解禁されれば、スポーツ選手やその所属団体、スポーツ業界にとって新たな収益源になると考えています」とコメントしています。
また、モバイルゲーム開発会社のミクシィは、スポーツベッティングを含むスポーツビジネスの推進を議論する様々な委員会や研究会に参加しています。
ミクシィは、「他のスポーツへの賭けの規制が緩和されれば、日本のスポーツ産業の成長のための新たな収益源が強く期待でき、当社もこの分野に貢献したい」と述べています。
日本のスポーツベッティングの市場規模と未来予測
日本にはスポーツを対象としたギャンブルがあります。
- 競馬や競輪などの公営ギャンブル
- BIGやtotoといったスポーツ振興くじ
全て国の省庁が管轄しており、控除率が国の財源となります。
公営ギャンブル | 控除率 | 管轄 |
競馬 | 約20~30% | 農林水産省 |
競輪 | 約25% | 経済産業省 |
競艇 | 約25% | 国土交通省 |
オートレース | 約30% | 経済産業省 |
スポーツ振興くじ | 約50% | 文部科学省 |
公営ギャンブルの市場規模は7兆円
公営ギャンブルとは、国や都道府県・市町村が管理主催するギャンブルのことをいいます。公営ギャンブルの売上高は以下の通りで、合計すると約7兆円の市場規模になります。
公営ギャンブル | 2019年度売上 |
競馬(中央) | 約2兆8,818億円 |
競馬(地方) | 約7,010億円 |
競輪 | 約6,605億円 |
オートレース | 約739億円 |
競艇 | 約1兆5,342億円 |
合計 | 約7兆円 |
スポーツ振興くじ(TOTO BIG)の市場規模は約1000億円
日本で最も有名なスポーツベッティングは、独立行政法人日本スポーツ振興センターが運営しているスポーツくじ「toto」でしょう。
指定されたJリーグ13試合の勝敗と引き分けを予想するtoto(トト)、5試合の勝敗と引き分けを予想するmini toto(ミニトト)、指定された試合の得点数を予想するtoto GOALなどがあります。
スポーツ振興くじ(toto)の売上は約938億円となり、そのうちの50%である約500億円が政府の財源となっています。
日本のオンラインスポーツベッティング市場規模は推定50億円程度
現在の日本の海外のブックメーカーやオンラインカジノを利用したオンラインギャンブルの市場規模は約400億円と言われています。
オンライン・ギャンブル・サイトの関係者は、日本の野球やサッカーの国内リーグに対する賭けの需要は潜在的に非常に大きいと語っている。すでに多くの日本人がクレジットカードを使って、海外のサイトでスポーツやオンラインカジノに賭けており、業界の幹部によると、年間400億円規模の市場を形成しているという。
FT.comより引用
また当サイトと契約しているブックメーカーからの情報によるとスポーツベッティングの売上比率はオンラインカジノの3分の1程度と言われています。
スポーツベッティングができるオンラインカジノの数は、それほど多くないので推定で40から50億円程度(オンラインカジノの約1/10)の市場規模があると予測できます。
将来の日本のスポーツベッティング市場規模は7兆円
日本で仮にスポーツベッティングが解禁したらどれくらいの市場規模になるのでしょうか?
サイバーエージェントが調査した結果では、日本のスポーツベッティングの市場規模は7兆円と推測されています。
日本のスポーツベッティング市場規模を7兆円と推計(
現在、日本国内でスポーツベッティングは解禁されていないものの、アメリカの一部州や、イギリス、イタリア、スペインなど様々な国でスポーツベッティングは認められており、スポーツ産業の収益源の一つとなっているほか、多くの人がスポーツへ関心を持つきっかけとなり、スポーツ振興に大きく貢献しております。今回、当社が推計した日本の市場規模においては、スポーツベッティングの実績をもつ主要国の実績から推計式を作成し、日本の人口及びGDP統計を当てはめることで推計いたしました。その結果、投票券の総売上額においては年間最大7兆円の市場規模となり、これは、国内ですでに親しまれている中央競馬の2019年実績売上の2倍以上の市場規模となります。今後スポーツベッティングが全面的に解禁された場合、選手や団体など、スポーツ産業の新たな収入源となる可能性が見込まれます。
サイバーエージェントより引用
スポーツベッティングが抱えている問題点
スポーツベッティングは良い面ばかりではありません。負の側面いわゆるデメリットも存在します。スポーツベッティングが抱えている主な問題点としては、以下の3つがあります。
- スポーツ八百長問題
- ギャンブル依存症問題
- 法律の問題
ここでは、スポーツベッティングで過去に起った八百長問題やギャンブル依存症やそれらを防止するための対策案なども詳しく紹介します。
スポーツベッティング八百長問題
スポーツベッティングが盛んな諸外国では現実問題として、これまでも、スポーツに関連して八百長に関する事件や問題が多数発生してきました。
スポーツベッティングで賭けの対象になっている試合には、多額のお金が動きます。そのため、わざと試合に負けたり、得点を許したりといった八百長(イカサマ)が大きな問題となっています。
スポーツとは「結果が予想できないドラマ」だからこそ観る人を熱狂させ、時には涙を誘う感動的な物語です。この勝敗の偶然性に故意のプレーや不正が絡めば、その価値は大きく損なわれます。
現在の日本ではスポーツ賭博は原則違法という建前をとっているため、八百長対策は万全とは言い難いのが現実です。そのため、本格的な八百長対策を実施している競技団体は多くありません。
海外ブックメーカーが八百長に対して不正が行われていないか判断するため、どのような対策をしているのか、別ページで詳しく解説しています。
スポーツベッティングのギャンブル依存症問題
娯楽で楽しむ分には問題ないですが、行き過ぎた資金投下はギャンブル依存症は一つの社会問題であることを忘れてはなりません。1度に大金を獲得できるチャンスがあるだけに大量の資金を注ぎ込む人もいることも事実。
今日は勝つ、今日こそはと意気込むが負けてしまう日々を繰り返し、結果的に損失が多くなる人もいます。
健全な利用はファンとして楽しめる一方で、過度な資金投下は自分の意思や周囲をマイナスの方向に導いてしまう可能性があります。こういった依存症患者を増やさないために、ブックメーカーはギャンブリングに責任のある運営をサイト内でも示しています。
スポーツベッティングの法律問題
日本でスポーツベッティングを普及させ、より多くの利用者を呼び込むための法整備を行うことが前提となります。
海外のブックメーカーサイトを利用して日本でオンラインスポーツベッティングすることは、現在の日本の法律では、違法とも合法とも言えないグレーゾーンと言われています。
違法ではないので、みんなプレイしましょう!と言えれば簡単なのですが、実際のところいきなり逮捕はされないが、完全に合法でリスクなし!!とは言えないのが現状です。
還元率等を含めたtotoの法的な設計を見直すことや、青少年が気軽に参加できないよう年齢制限をするなど課題はまだまだ山積みです。
コロナ禍におけるスポーツベッティングの役割
2020年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、緊急事態宣言下において多くのプロスポーツ公式戦が延期や中止となりました。
コロナウイルスが世界各国で猛威を振るっている中、スポーツ業界も前例のない経済的危機に立たされています。
2020年の世界全体のスポーツ市場は、新型コロナウイルスの感染拡大によって半減し、当初見込まれていた13.5兆円から7.3兆円程度になりました。
また関西大学の試算によると、2020年の最初の半年間で、日本のプロスポーツ業界は、試合の中止や観客の不在により2,500億円の損失を被りました。
さらには、スポーツ産業に関わる選手・関係者・観客の交通費、宿泊費、飲食費、土産代、グッズ代など金額を直接消費する「直接効果」、間接的消費の「一次波及効果」「二次波及効果」の合計である「経済波及効果(経済効果)」を計算したところ、マイナスの経済効果は約4000億円にのぼると言われています。
世界中のスポーツ団体・事業会社は、当該イベントの中止、延期、無観客での開催という選択を余儀なくされていることによって、観客によるチケット収入、物販収入、スポンサー収入が大きく影響を受け、これらの回復の見通しが立たない状態です。
特に、日本のスポーツ団体・事業会社は、他国のスポーツ団体・事業会社と収益構造が異なり、入場料とスポンサー収入が売上構成の70%を占めているため、これらの収益が望めない場合には、経営が成り立たない状況です。
北米や欧州のスポーツリーグは売上構成の50%以上が放映権料となっており、無観客の影響はあるものの、日本のような危機的な状態には至っていません。
むしろ、スポーツベッティングを通じた新たな収益を得ています。
こうしたグローバル動向に対して、日本のスポーツ産業はいかに向き合っているのでしょうか。
前述のような八百長問題やギャンブル依存症問題など多くの課題がある点で、もろ刃の剣かもしれません。しかし、新型コロナウイルスのまん延により危機的状況に陥っているスポーツビジネス界にとって救世主となる可能性があることは否定できません。
日本でスポーツベッティングが解禁された場合の市場規模は7兆円になりますので、仮に実現すれば、スポーツ産業の新たな収入源になることは間違いありません。
日本のスポーツ産業の在り方は今大きな転換点を迎えています。
アフターコロナで「試合観戦が売り物」という前提からの「スポーツベッティングを通じた新たな収益」への転換が行われるのか?
今後の動きに注目です。
スポーツベッティングのまとめ
ここまで、スポーツベッティングの魅力や市場規模、問題点などについて解説してきました。
- 世界中で注目されている最新のエンタメ
- ビジネスの市場規模が急拡大し多くの企業が参入
- 日本でも解禁の動きがあるが、多くの課題がある
インターネットやスマホの普及で、日本にいてもどこでもスポーツベッティングができるようになりました。
まだまだ、日本では法律の整備が追いついてないため、海外のように普及することはないけど、スポーツベッティング参加者が増えているのは事実です。