今年のプリークネスステークスは5月21日(土)(日本時間:22日午前8時01分)にピムリコ競馬場のダートコース1900mで開催。アメリカ合衆国のクラシック第二冠として開催されるレースとなります。
プリークネスステークス概要
プリークネスステークスは、ピムリコ競馬場で開催される競馬の重賞(GⅠ)競走である。
レース名 |
プリークネスステークス |
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格付 | GⅠ |
開催国(競馬場) | アメリカ合衆国(ピムリコ競馬場) |
性齢 | 三歳牡牝セン |
コース | ダート1900M |
賞金 | 1着賞金:150万ドル |
プリークネスステークスの歴史
日本のクラシック戦線をはじめ、海外のクラシック路線は1年単位で行うのが普通。しかし、競馬先進国の中でもアメリカだけは例外で、5月頭にケンタッキーダービーが開催されたかと思えば、夏までに3冠レースが全て終わります。クラシック第1冠目であるケンタッキーダービーが行われてからわずか2週間後にはクラシック2冠目、プリークネスSが開催されます。
アメリカ牡馬クラシックの特徴はとにかくスケジュールが過密であること。ケンタッキーダービーが開幕したと同時にピークを迎えるアメリカ牡馬クラシック戦線は夏前までに3冠レースを終えて、秋からは古馬との激突になります。そんな厳しい条件で行われるプリークネスSですが、このレースの創設は実はケンタッキーダービーよりも2年も早い1873年。かつてはケンタッキーダービーよりも前の時期に開催され、ケンタッキーダービーよりも権威のあるレースとして知られていました。
アメリカ牡馬クラシックレースの中で最も距離が短いこともあり、日本競馬で言えば皐月賞にあたるこのレース。小回りコースのピムリコで行われるだけに特に先行馬には有利なコースとなっています。ちなみにこのレースもクラシックでありながら、セン馬の出走が認められています。「種牡馬選定競走よりも、強い馬を尊ぶ」というアメリカ競馬独特の雰囲気がここからも伝わってきます。
また、プリークネスSの歴代勝ち馬にはのちに種牡馬としても活躍する馬が多く、ケンタッキーダービーとの親和性も抜群。代表的な例で言えば89年にこのレースを制したサンデーサイレンス、95年にこのレースを勝ったティンバーカントリーはそれぞれ引退後、日本にやってきてG1ホースの父になっています。
このほかにも種牡馬として日本にやってくる馬が多く、その多くが成功していることからも日本の馬場との相性の良さも特筆ものです。
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プリークネスステークス2022の見どころ

約1ヶ月ほどで三冠レースを終えるアメリカ競馬。日本では2歳戦から休み明けでクラシックに臨む欧州式のローテーションが一般的となってきただけに、異質と言わざるを得ません。1978年のアファームド以来三冠馬は出現しませんでしたが、近年では2015年のアメリカンファラオ、2018年のジャスティファイと二頭の三冠馬が誕生しました。
とにかく過密な日程やサバイバルレースとも言える独特のペースが特徴で、三冠を走り切るだけでも大変ですが、今年は大波乱の立役者となったケンタッキーダービーの覇者リッチストライクは早々に回避を発表。次走は三冠最終戦のベルモントステークスとなりました。
ファンとしてはリッチストライクに負けたエピセンターが、最終戦のベルモントステークスで二冠をかけて再戦というのが胸熱な展開と言えますが、そのケンタッキーダービーでリッチストライクの「世紀の大番狂わせ」にあったエピセンターが今回も前走同様一番人気に支持される見込みです。
前走は序盤のペースは史上最速の厳しい流れから、道中中段に位置し早め先頭で後続を振り切ったかに思えましたが、リッチストライクの一か八かの強襲にあい3/4馬身の2着となりました。日本のクラウンプライドをはじめ先行馬が壊滅の流れの中、2着に踏ん張ったエピセンターは負けてなお強しの競馬でケンタッキーダービーで一番強い競馬をした馬という評価を得ています。
ケンタッキーダービーを敗戦した馬の巻き返しも多いプリークネスステークスですが、今年は一頭の牝馬の参戦が話題となっていて巻き返しが容易ではない様相となっています。
一騎打ちの相手となりそうなのはシークレットオースです。前走ケンタッキーオークスでは直線入口で先頭に立ってから2馬身差の快勝。父アロゲートにとって初のGⅠ制覇とともに、種牡馬デビュー同期のガンランナーに一矢報いる勝利となりました。
元々はアーカンソーダービーで牡馬に挑戦していたシークレットオースでしたが、サイバーナイフの3着に敗れたことでケンタッキーオークスに路線変更。アーカンソーダービーを勝利したサイバーナイフはケンタッキーダービーでは18着に沈んでいることからも、単純な力関係では不利と見る声も多いものの前走の勢いそのままに戴冠を目指します。
プリークネスステークスは過去にはレイチェルアレクサンドラやスイススカイダイバーが制しているレースでシークレットオースもそれに続けられるかどうか注目です。
一騎打ちの牙城を崩したい2頭はアーリーヴォーティングとシンプリフィケーションです。前者はアロゲートのライバル・ガンランナー産駒です。前走ウッドメモリアルステークスでは早め先頭からいったん勝ったと思った矢先モードニゴールの強襲にあいました。後続を離していただけに惜しいレースとなりましたが、モードニゴールは次走ケンタッキーダービーで5着と一定の着順だったためよりフレッシュなアーリーヴォーティングに注目が集まっています。
対してシンプリフィケーションは前走ケンタッキーダービーで人気薄ながら4着に食い込みました。掲示板を外したことがない堅実タイプで、父はエピセンターと同じノットディスタイム産駒です。単純にケンタッキーダービーに出走した馬の中ではエピセンターに次ぐ着順だけに巻き返しを期待してしまいますし、ケンタッキーダービーで程良く負けた馬がプリークネスステークスで覚醒することも多いだけに、展開次第ではエピセンターを下すこともあるかもしれません。
小頭数で紛れは少なそうですが、魅力あるメンバー構成となっただけに楽しみな一戦となります。
プリークネスステークスは5月21日(土)(日本時間:22日午前8時01分)発走予定です。小頭数ながら精鋭が揃ったレースだけにしっかりと馬券を取りたいところですね!