すべての国のクラシックレースの基礎となったイギリスの2000ギニーが開催され、今度はイギリスの隣国であるアイルランドでもクラシックシーズンが開幕。牡馬の第1冠目として愛2000ギニーが開催される時期が迫ってきました。
愛2000ギニーの概要
タイトル | 愛2000ギニー |
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格付 | G1 |
開催国(競馬場) | カラ競馬場 |
性齢 | 3歳牡牝 |
コース | 約1609m(芝) |
賞金 | 1着本賞金:228,000ユーロ |
レース名からもわかる通り、愛2000ギニーもベースとなったのは英2000ギニー。クラシック勝ち馬によって将来の種牡馬や繁殖牝馬の選定を行うためのレースとして行われました。その歴史は1921年から行われ、条件はほとんど変わらずに行われています。
愛2000ギニーの歴史
競馬発祥の地であるイギリスを模範にしたところからもわかる通り、アイルランドも生産に重きを置く国。そのため愛2000ギニーに出走できるのは牡馬と牝馬のみ。かつてはセン馬の出走も許されていましたが、現在では出走不可に。格式高いヨーロッパ競馬の象徴とも言えるでしょう。
そんな愛2000ギニーの特徴と言えばとにかくマイル志向の強い馬が多く出走する点。英2000ギニーは勝ち馬でも英ダービーを目指すケースはありますが、愛2000ギニーの勝ち馬が愛ダービーを目指す例は極めてまれです。
一方、マイラーの参戦は非常に多く、先に行われた英2000ギニー勝ち馬が2つの国にまたがっての制覇を狙ってくるケースはよくある話です。これを達成した馬は2002年のロックオブジブラルタル、2007年のコックニーレベル、2008年のヘンリーザナヴィゲーターなど歴史に残るマイラーが多く名を連ねています。残念ながら今年は先述した通りコロナウイルスの影響で各国のクラシックレースの開催そのものが順延されたため、英2000ギニーと愛2000ギニーの連覇を目指すことは不可能になってしまいました。それだけに低調なメンバー化と思われますが…実はそんなことはなかったりします。
愛2000ギニーの最新ブックメーカーオッズ
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愛2000ギニーの見どころ
ブックメーカーのオッズで上位人気が予想されるのは、Native Trail、Buckaroo、Wexford Native、Ivy Leagueの4頭です。
まずはNative Trailから紹介していきます。この馬は、現時点で生涯成績6戦5勝という強豪です。すでにGⅠもデューハーストステークス、V.オブライエンナショナルステークスの2勝を挙げています。V.オブライエンナショナルステークスは今回の開催競馬場であるアイルランドのカラ競馬場で開催されており、距離こそ1,400mでしたが、既に同競馬場を経験しているというのは安心材料でもあります。また、この馬の馬主のゴドルフィンは日本でも数多くの馬を所有しているため、ご存知の方も多いかと思います。青色の勝負服で、近年は国内でもよく所有馬が走っています。また、今回も鞍上を務める主戦のW.ビュイック騎手もよく来日して日本の競馬でもお馴染みのため、どうも親近感の湧く一頭です。この馬はデビューから5連勝で臨んだ先日の英2000ギニー(GⅠ)で惜しくも2着に敗れました。無敗であったこともあり、断然の1番人気に支持されていましたが、ややゲート番が外であったことも響き、残念ながら惜敗してしまいました。それでもこのメンバーでは持っている能力は断然でしょうし、マイルの距離も複数回走っており、未だ馬券圏内を外したこともないという実績から、ここでは再び1番人気に推されることが予想されます。前走は期待に応えられませんでしたが、今度こそ強い勝ち方を見せられるかが注目です。
次に、Buckarooを紹介します。A.オブライエン調教師の息子のJ.オブライエン調教師の管理馬です。5月2日に、愛2000ギニーと同じ舞台で開催されたテトラークステークス(L)を快勝して勢いを持ってこの舞台に駒を進めてきました。この馬はデビュー以来、マイル〜中距離で使われてきましたが、勝利を挙げたのはいずれもマイル前後の距離のため、このくらいの距離が適していると考えられます。やや短いレース間隔が懸念点ではありますが、勢いはメンバー中でも随一のため、期待が持てる一頭です。
続いて、Wexford Nativeを紹介します。 地元のアイルランドの馬です。先に紹介したBuckarooに5月2日のテトラークステークスで惜敗しましたが、2着に入っており、実力的には大差がないとも言えます。今回同様のマイルでの実績は確かなだけに、上位入着が期待される一頭です。
最後に、Ivy Leagueを紹介します。日本でも有名なR.ムーア騎手が鞍上を務める、A.オブライエン調教師の管理馬です。A.オブライエン調教師は世界的に有名な調教師で、昨年のジャパンカップにも管理馬のジャパンとブルームを出走させていたことも、ファンの皆さんには記憶に新しいのではないでしょうか。海外競馬に詳しくない方にも分かりやすく説明すると、矢作調教師の管理馬に川田将雅騎手が跨るようなものです。実際、昨年もこのコンビで世界の大レースを制していました。Ivy LeagueはアイルランドのGⅢであるアメジストステークスで2着に入った実績があり、このメンバーでは実績・実力的に上位ではあります。ただし、優勝まであるかというと微妙なところではあります。
愛2000ギニーは現地時刻2022年5月21日(土)の15:20に発送予定です。(日本時刻:2022年5月21日(土)の23:20)
このレースは、ヨーロッパの一流馬が集うクラシック競走として、騎手も調教師も一流の人達が多く揃います。これは、盛り上がること間違い無しですので、是非馬券を買って観戦しましょう!
