短距離で行われることもあり、地方馬の逆襲が時折見られる東京スプリント(JpnⅢ)がまもなく開催されます。
東京スプリントの概要
タイトル | 東京スプリント |
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格付 | JpnⅢ |
開催国(競馬場) | 大井競馬場 |
性齢 | 4歳以上 |
コース | 1,200m(ダ) |
賞金 | 1着本賞金:2,700万円 |
東京スプリントは大井競馬場のダート1,200mで開催されます。このレースは、かしわ記念(JpnⅠ)や、さきたま杯(JpnⅡ)等のレースの前哨戦としても重要な役割を果たしています。また、秋のJBCスプリント(GⅠ)に向けて、力試しの一戦でもあります。
フルゲートは16頭で、4歳以上の馬のうち、JRA所属馬が5頭、南関東地区所属馬が8頭、南関東以外の地区所属馬が3頭までと定められています。
このレースが行われる大井競馬場のダート1,200mコースの特徴を紹介します。向正面からスタートし、外回りを通るワンターンのコースとなっています。スタートしてから最初のコーナーまでは約500mもあり、先行争いはそこまで激しくなりません。また最後の直線も386mと、地方競馬場にしては広々としたコース形態となっています。先行したい馬が比較的すんなりとポジションを取れることと、やはり短距離レースだけにコーナーでの少しのロスが大きく響くこともあり、逃げ・先行馬が有利なデータが出ています。特に逃げ馬の成績が良く、積極的に狙っていきたいところです。次点で内枠の先行馬の成績が良いことが目立ちます。
血統的には、スマートファルコン産駒とキンシャサノキセキ産駒の活躍が目立ちます。これらの産駒が出走しており、脚質が逃げ・先行であれば鬼に金棒です。
東京スプリントの歴史
このレースは1991年に「東京シティ盃」という名称で創設されました。当初は1,400mで開催されていました。2007年からは現在と同じく1,200mでの開催となり、2009年から中央・地方交流ダートグレード競走となりました。時を同じくして、レース名も現在と同じ「東京スプリント」に改称されました。
近年のJRAとの交流戦において、中長距離であると地方馬は非常に苦戦する傾向にありますが、短距離においてはそこまで悲観するような状況ではありません。現に、ここ10年のこのレースでも地方馬が2勝を挙げており、昨年、一昨年についてはJRA所属馬が優勝したものの、2、3着は共に地方馬でした。
このレースの勝ち馬はその後もダートスプリント路線で活躍する馬が多いです。2010年の勝ち馬スーニや、2015年勝ち馬のダノンレジェンドは、その後にJBCスプリントでも勝利を挙げました。中央・地方交流戦になる前の話ですが、2007年の勝ち馬のフジノウェーブは、その年のJBCスプリントを地方馬として初めて制しました。
東京スプリントの最新ブックメーカーオッズ
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4/19(火) 21:00現在のオッズです。
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東京スプリントの見どころ
ブックメーカーのオッズで上位人気が予想されるのは、全てJRA所属のサクセスエナジー、スマートダンディー、ヒロシゲゴールド、ピンシャン、リュウノユキナの5頭です。いずれの馬にもチャンスがありそうな混戦模様のメンバー構成となっています。
まずはサクセスエナジーを紹介します。今年で8歳を迎えた古豪です。2018年の4歳時に中央でオープン入りすると、春頃からダートグレード競走にチャレンジし出しました。いきなり初戦のかきつばた記念(JpnⅢ)を制すると、続くさきたま杯(JpnⅡ)も連勝し、一躍この路線の有力馬となりました。その後は中央のリステッド競走での勝利や、交流競走でも黒船賞(JpnⅢ)、テレ玉杯オーバルスプリント(JpnⅢ)、兵庫ゴールドトロフィー(JpnⅢ)、東京盃(JpnⅡ)と勝利実績を積み重ねています。7歳シーズンの昨年秋にも重賞を制しているようにまだまだ衰えはなく、交流重賞のスプリント路線では実力はトップクラスです。この馬は逃げて勝ったこともあれば、ほぼ最後方からレースを進めたこともある自在性の持ち主です。枠順や展開に応じて戦法を変えられるのは強みです。最近は人気を集めることは減ってきていますが、力を出しきれれば十分に勝利の可能性のある一頭です。
続いて、同じく8歳馬のスマートダンディーを紹介します。デビューからこれまで常にダートでのレースを使われていますが、なんとこれが中央・地方交流ダートグレード競走への初挑戦です。すでに中央でのオープンクラスの競走では5勝を挙げていることから、地方のダートが合えば十分に一発がある一頭です。この馬の戦法は良いスタートから前目の位置をとり、最後の直線では粘り切るというレースです。ここ2戦は連勝しており、8歳を迎えて尚充実していることから要注目です。
次に、ヒロシゲゴールドを紹介します。こちらも古豪の7歳馬です。ダート路線は息の長い活躍をする馬が多いものですが、今年の有力馬には年齢を重ねている馬が多いのが特徴です。この馬は昨年の北海道スプリントカップ(JpnⅢ)でダートグレード競走初勝利を挙げると、昨秋のマイルチャンピオンシップ南部杯(JpnⅠ)では2着に入る健闘を見せました。その後、中央のレースでは勝利を挙げることはできていないですが、オープンクラスのレースで2着に入るなどそこそこの結果を残しています。オープンクラスのレースで2着に入る実力があれば、ダートグレード競走では上位争いができるものですから、ここでは十分に活躍できることが期待されます。この馬の特徴は素早いスタートから先手をとり、最近では毎回2番手の良いポジションを獲得しています。この位置であれば不利を受ける可能性も低いですし、毎回持っている力を全て出し切ることができるためこの路線で良い成績を残していることも納得です。
次に、ピンシャンを紹介します。充実著しい5歳馬です。この馬も今回が初のダートグレード競走への挑戦となります。本来は先日の黒船賞(JpnⅢ)に参戦予定でしたが、直前に取消しとなってしまいました。仕切り直しの一戦となる今回、どんなレースを見せるのか注目が集まります。中央ではすでにリステッド競走にも勝利しており、持っている力は上位だけに、あとは地方の砂が合うかどうかが鍵です。
最後に、リュウノユキナを紹介します。こちらも古豪7歳馬です。といっても本格化は遅く、昨年初めて中央のオープンクラスのレースで勝利を挙げました。その後は東京スプリント(JpnⅢ)やクラスターカップ(JpnⅢ)でも勝利を挙げ、秋のJBCスプリント(JpnⅠ)でも5着に入るなど健闘しました。しかもそのレース以外はここ10戦以上で全て連対するなど、非常に安定感があります。ただ、2着となることも多く、やや詰めが甘いのも正直なところです。
東京スプリントは2022年4月20日(水)の20:10に発走予定です。是非好きな馬の馬券を買ってレースを楽しみましょう。