クラシックシーズンが一区切りつき、いわゆるオフシーズンともいえる時期が近付いてきた競馬界。しかし、6月の第3週は競馬発祥の地、イギリスには特別なシーズンとなります。
プラチナムジュビリーステークスの概要
タイトル | プラチナムジュビリーステークス |
---|---|
格付 | G1 |
開催国(競馬場) | アスコット競馬場 |
性齢 | 4歳以上 |
コース | 約1,207m(芝) |
賞金 | 1着本賞金:396,970ポンド |
この時期のイギリス競馬のメインはアスコット競馬場。そこでイギリス王室が競馬を開催するいわゆる「ロイヤルアスコットミーティング」が始まります。全部で5日間の開催が行われ、その間にG1レースは8レースも組まれています。
開催されるレースは様々な条件がありますが、ロイヤルアスコットミーティングの最後を締めくくるG1レースとして行われるのがこのプラチナムS。今年からレース名称が変更となっています。
プラチナムジュビリーステークスの歴史
プラチナムジュビリーSのルーツをたどるともとは1868年のオールエイジドステークスからでした。しかし、開催翌年に早くも中止されると、1926年にはレース名をコークアンドオーラリーオールエイジドステークスに改称。さらに11年後にはレース名が長すぎるとしてコークアンドオーラリーステークスに変更されました。
やがてグループ制が導入されるとG3レースとなり、98年にG2へ昇格。02年にエリザベス女王の即位50周年を記念してゴールデンジュビリーステークスと名称が変わり、さらにG1レースへと昇格。春のスプリント王座決定戦としての性格を持つようになりました。
それから10年後の12年に、エリザベス女王の即位60周年を記念して現在のレース名に変更と多数の変遷を迎えました。
G1レースに昇格したのが02年からと歴史が浅いため、歴代の勝ち馬にはさほど名のある馬がいないというのが現状ですが、05年の勝ち馬には日本にもやってきたケープオブグッドホープ、12年の勝ち馬ブラックキャビアなどが知られています。
この2頭をはじめ、海外からの遠征馬が活躍するケースが多いのがプラチナムジュビリーSの特徴。ロイヤルアスコットミーティングの中でも国際色豊かなレースとしても知られています。
プラチナムジュビリーステークスの最新ブックメーカーオッズ
プラチナムジュビリーステークスのオッズが発表されている、ブックメーカーの一覧になります。
bet365
スポーツベットアイオー
ウィリアムヒル
1Xbet
プラチナムジュビリーステークスの見どころ
今年から新しい名称であるプラチナムジュビリーステークスになったこのレースにおいてブックメーカーのオッズで上位人気が予想される馬を紹介します。ホームアフェアズ、ネイチャーストリップ、カンパネッレ、クリエイティヴフォースの4頭が人気を集めそうです。また、人気はそこまで高くなさそうですが、日本から参戦するグレナディアガーズにも注目です。
まずはホームアフェアズから紹介していきます。オーストラリア所属の馬です。これまで9戦して、4勝を挙げています。そのうちGⅠを2つ勝利しています。特に今年の2月に開催されたブラックキャビアライトニング(GⅠ)では、同じくオーストラリア所属の強豪で、今回のレースにも出走するネイチャーストリップを完封して勝利を挙げたことで、注目を集めました。この馬はこれまで地元オーストラリアでしか走ったことがなく、今回が初めての海外遠征になることから、環境や馬場への適応が如何であるかという点が着目点です。
続いて、ネイチャーストリップを紹介します。すでにGⅠを8勝している名馬です。昔は1着または馬券外という一か八かというタイプの馬でしたが、2021年からは戦績が安定します。負けるレースでも3着以内の馬券圏内を確保するようになりました。この馬もホームアフェアズと同じく初の海外遠征になるため、その点はやはり不安ではありますが、オーストラリアではスプリント界のチャンピオンという評価を得ている馬だけに、異国の地でも活躍が期待される一頭です。
次に、カンパネッレを紹介します。アイルランド生産の、アメリカ調教馬です。これまで7戦して4勝を挙げ、GⅠも2つ勝利を挙げています。それもフランス、イギリスでそれぞれGⅠを勝利しており、遠征もお手のものです。ただし、不安な点として、ここ2走は1番人気の支持に応えることができず、12着、3着と敗れている点です。今回は巻き返せるかが見どころです。
最後に、クリエイティブフォースを紹介します。アイルランド生産のイギリス調教馬です。馬主は日本でもお馴染みのゴドルフィンです。これまで11戦して6勝を挙げており、昨年末にはイギリスで行われた英チャンピオンズスプリントステークス(GⅠ)でGⅠ初勝利を挙げました。ただ、こちらも今年3月にドバイで行われたアルクオーツスプリント(GⅠ)で2番人気に支持されながら14着と敗れてしまいました。どれだけ状態を戻してこれているかが注目となります。
最後に、日本馬のグレナディアガーズについても紹介します。6/15(水)に実施のプリンスオブウェールズに同馬主のダービー馬シャフリヤールが出走することに伴い、帯同馬の役割半分、レースへの出走目的半分で、今回の遠征が決まったようです。血統的には欧州血統のため陣営も以前から使ってみたいと考えていたようです。レースでは、日本でもお馴染みのC.デムーロ騎手とコンビを組むことが決まりました。グレナディアガーズはフランケル産駒の4歳馬で、これまで10戦して3勝を挙げています。そのうち2勝は重賞で、1つは朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)と、阪神カップ(GⅡ)を制しています。一方で、展開が向かないと大敗するような節もあり、二桁着順もたまに記録しています。逆に、展開がハマれば強い相手でも快勝するため、ここでも期待はできます。高い遠征費を払って出走するレースですから、ぜひ日本のファンの期待に応えるレースを期待したいです。
プラチナムジュビリーステークスはイギリスの現地時刻2022年6月18日(土)に発走予定です。日本のGⅠ馬も出走するこの一戦を、ぜひ馬券を買って観戦しましょう!