地方競馬で唯一の国際G1競走である東京大賞典がまもなく始まります。
東京大賞典の概要
タイトル | 東京大賞典 |
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格付 | G1 |
開催国(競馬場) | 大井競馬場 |
性齢 | 3歳以上 |
コース | 2,000m(ダ) |
賞金 | 1着本賞金:8,000万円 |
東京大賞典は、年の瀬に大井競馬場で行われるダート競馬の総決算のレースです。ダート競馬の1年を締め括る大レースのため、ダート界の強豪馬がこぞって出走してきます。地方競馬において最高レベルの競走のため、賞金も8,000万円とトップクラスであり、売り上げも2020年には60億円以上に達するなど、地方競馬の最大売り上げ記録を叩き出しました。
このレースの出走枠は、フルゲート16頭のうち、JRA所属馬は7頭までと定められています。ただし、外国馬が出走した場合は、JRA所属馬の出走枠は少なくなります。
外国馬への待遇としては、もしチャンピオンズカップ(G1)に出走した馬が、当レースにも出走する場合は、帰国時の輸送費や渡航費を負担することとなっています。
レースが行われる大井競馬場2,000mコースの特徴は、スタートから最初のコーナーまでが約500mと、とても長いことです。コース自体もとても広い外回りであり、最後の直線も386mと十分に長いため、枠順の有利不利が少なく、出走馬が持っている能力を発揮しやすい舞台と言えます。
東京大賞典の歴史
1955年に第一回競走が施行されました。当時は重賞競走「秋の鞍」というレース名でした。距離も2,600mと今とは異なりました。レース名は、1964年に現在と同じ「東京大賞典」に変更されました。開催競馬場は第一回から現在まで全て大井競馬場で一貫されております。
1995年に中央、地方交流競走に指定され、1997年には統一G1に格付けされました。2011年からは、地方競馬では初の国際競争として施行されることになり、外国馬は最大8頭まで出走できることが決まりました。これに伴い、格付けがG1となりました。2014年には初の外国馬ソイフェットの参戦がありましたが、残念ながら16頭中の16着に敗れてしまいました。
地方競馬のビッグレースだけあり、歴代の優勝馬には名馬が数多く名を連ねます。2005年には地方競馬の雄であるアジュディミツオーが史上初の連覇を果たしました。強力なJRA勢を倒しての連覇なだけに、とても盛り上がりました。2011年、2014年にはそれぞれスマートファルコン、ホッコータルマエが圧倒的な強さで連覇を達成しました。近年では、昨年の勝ち馬でもあるオメガパフュームが史上初の3連覇を達成しました。これはこのレースだけでなく、国内で行われる国際G1史上初の3連覇という偉業でした。
東京大賞典の最新ブックメーカーオッズ
東京大賞典のオッズが発表されている、ブックメーカーの一覧になります。
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参考:netkeibaオッズ
12/27(月) 10:30現在のオッズです。
ブックメーカーのオッズがSPのため、参考までにnetkeibaのオッズを載せます。ブックメーカーでも購入は可能なので、これを参考にブックメーカーで購入されることをお勧めします。
東京大賞典の見どころ
今年もダートグレード競走の締めの一戦にふさわしい強豪が集いました。ブックメーカーのオッズで上位人気が予想されるのは、JRA勢からは、オメガパフューム、クリンチャー、アナザートゥルースの3頭です。また、地方勢からはミューチャーリーが迎え撃ちます。
まずは、1番人気が濃厚なオメガパフュームから紹介します。この馬は言わずと知れた当レースを3連覇中の強豪馬です。6歳になった今年も、前走のJBCクラシック(Jpn1)で2着に入るなど、依然として力があるところを見せています。この馬の強みは、どんな馬場であろうと、展開であろうと、安定して上位に入るその対応力です。ダート馬としては体が小さく、450kg程度なのですが、その分俊敏さを持ち合わせており、動きたい時に動けるという特性を活かして、いつも鞍上の指示に瞬時に応え、良い成績を挙げています。中央でのG1にも何度か挑戦していますが、良い結果は出せておらず、どうも地方競馬場のダートが合うタイプのようです。4連覇となると今後も当分見れなさそうな記録ですが、この馬ならチャンスは十分かと思います。今回も乗り慣れたM.デムーロ騎手が跨りますし、やはり最有力視される一頭です。
続いて、地方競馬代表のミューチャーリーを紹介します。この馬は前走のJBCクラシック(Jpn1)で優勝して勢いに乗っています。昨年の当レースでも0.2秒差の5着に入るなど力のあるところを見せていましたが、今年に入って、さらに力を受け、前走で一気に一線級の仲間入りをしました。これまで重賞ではそのクラスの壁に毎回跳ね返されていましたが、この秋から本格化したのか、強豪相手でも戦えるようになりました。この馬の武器は、展開次第で位置取りを変えられる点です。ペースが遅ければ前に行きますし、早いとみると後ろからの競馬を選択します。前に行ってもそれなりの上がりの足を使うため、後続勢としては厄介な存在です。前走でJpn1を制して一皮剥けた感があるため、オメガパフュームを倒す候補の一番手として、期待がかかります。
続いて、クリンチャーの紹介です。この馬はデビュー当初から芝を一貫して使われてきました。最低人気での勝利など、どうも掴み所のない意外性を武器に、クラシック三冠を皆勤賞し、菊花賞ではあわやの2着に入りました。2018年には、京都記念(G2)を制し、天皇賞・春(G1)でも3着に入るなどの充実が買われ、凱旋門賞(G1)にも挑戦しました。残念ながら凱旋門賞では好成績は残せませんでしたが、見事なチャレンジでした。その後は芝で好成績は挙げられず、2020年からはダートに挑戦しました。そこからは常に上位争いをするようになり、みやこステークス(G3)や佐賀記念(Jpn3)、名古屋大賞典(Jpn3)を制し、帝王賞(Jpn1)でも3着に入るなど、ダート適性を見せています。この馬は今回の出走メンバーでは実績は上位な方ですし、好走が期待される一頭です。
最後に、アナザートゥルースを紹介します。この馬は7歳ながら、どうも今が全盛期のようです。騸馬ということもあり、少し衰えにくいということもあるようです。この馬はデビュー以来一貫してダートの中長距離を使われてきました。最初の頃は勝ちきれないことも多かったですが、使われていく度に力をつけていき、アンタレスステークス(G3)やダイオライト記念(Jpn2)を制するようにもなりました。ついに前走のチャンピオンズカップ(G1)では強豪を相手に3着に入るなど、大健闘しました。しかし前走は特に展開が向いたという訳ではないので、自力をつけているようです。前走の走りをもう一度ここでもできるようなら、上位を脅かす一頭にはなると考えられます。
東京大賞典は、12/29(水)15:40に出走予定です。有馬記念もホープフルステークスも終わり、もし馬券を当てられなかった方にもまだ逆転のチャンスが残っています!是非馬券を買って今年を良い形で締めくくりましょう!