今年の大阪杯は4月3日(日)の15時40分に阪神競馬場の芝コース2000mで開催。今年は現役最強のエフフォーリアが参戦。春GⅠで最も注目度の高いレースです。
大阪杯概要
大阪杯は、阪神競馬場で開催される競馬の重賞(GⅠ)競走である。2017年からGⅠに昇格した春の中距離路線の最強馬決定戦となっています。
レース名 |
大阪杯 |
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格付 | GⅠ |
開催国(競馬場) | 日本(阪神競馬場) |
性齢 | 四歳上牡牝セン |
コース | 芝2000M |
賞金 | 1着賞金:2億円 |
大阪杯の歴史
G1になったばかりの大阪杯ですが、その歴史は意外と古く、今年で66回目を迎えます。もともとは1957年に創設されたレースで、当時から条件は今とほとんど変わらず、4歳以上の馬の重賞競走として施行されました。ただし、距離は今よりも200m短い1800m。ここから春の天皇賞に挑む馬もいれば、中距離路線に的を絞る馬もいたというように、今とほとんど変わらないキャラクターのレースとなっていました。
レースのスポンサーになっていたのは産経新聞。64年にはサンケイ大阪盃、69年にはサンケイ大阪杯とそれぞれ名称を変え、73年には負担重量が別定戦に変更。実力馬が実力通りの力を発揮できる条件に替わり、春の天皇賞などのステップレースから、このレースを目指す馬も現れるようになっていきました。
そして、1984年にグレード制が導入されると、大阪杯はG2に制定。春の天皇賞や宝塚記念を目指す馬には格好のステップレースとなり、この年の勝ち馬ハギノカムイオーは2走後に宝塚記念を制しました。
この後の勝ち馬もサクラユタカオー、フレッシュボイス、ヤエノムテキ、トウカイテイオー、メジロマックイーンと絢爛豪華。年を追うごとに大阪杯は春の中距離王決定戦にふさわしいレースとなっていきました。
これだけのメンバーが揃うレースだけにG1昇格の話は何度も出てきましたが、その都度に立ち消えに。春の天皇賞のステップレースとして使うことも多い陣営がいた上、近い時期にドバイシーマクラシックやドバイターフ、さらには香港のG1レースと海外のレースも多く組まれていたため、わざわざやることはないのでは?という声もありました。
そのため、2017年からG1レースに昇格することに決まったころは「メンバーが揃うのだろうか?」「ドバイや香港ではなくこのレースを選ぶ陣営はいるのか?」と半信半疑な様子でしたが、いざフタを開けてみたら、強敵揃いな上、遠征のリスクが伴うドバイや時計が掛かり過ぎて日本の実績通りにはいかない傾向にある香港に行くのではなく、日本でタイトルを取りたいという陣営のニーズにマッチ。結果的にメンバーが揃う楽しみなレースになりました。
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大阪杯2022の見どころ

先日行われたドバイワールドカップデー。サウジカップデーと同様、日本馬のレベルの高さを見せつける結果となりました。特にここ数年は中距離路線の質の高さが目立っており、超一線級ではない馬でも好勝負になることから今後もこの流れは続くと見られています。
大阪杯がGⅠに昇格した際もドバイや香港と日程が近いことからレベルの低下が懸念されていましたが、元々中距離馬にとって春に適した番組が少なかったこともあり好メンバーが揃うレースとなっています。
そして今年は昨年の年度代表馬エフフォーリア、ディフェンディングチャンピオンであるレイパパレ、春の最大の上り馬ジャックドールによる三強の様相となっています。
暫定王者となるエフフォーリアは、このレースが今年初戦となります。昨年はクラシック初戦の皐月賞を皮切りに、天皇賞・秋ではコントレイルとグランアレグリア、有馬記念ではクロノジェネシスなど昨年で引退したトップホースたちを軽々と撃破。さらに日本ダービーでエフフォーリアに唯一土をつけたシャフリヤールが先日のドバイシーマクラシックでは完勝。この世代のレベルの高さを改めて証明した形になりました。
この馬の長所は好位から早い上がりも使え、多少馬場が悪くても問題にしないところ。昨年のコントレイルとは違う逞しさを感じます。元々間隔が空いても問題ないタイプですが、今回は初の輸送となるため一抹の不安はありますし、エピファネイア産駒が古馬になり成績を落としていることも気になりますが、実績は断然のものがあるだけにエフフォーリアが払拭できるかどうかも注目です。
対するジャックドールは5連勝で大阪杯に挑みます。昨年の同時期は一介の未勝利馬でしたが、秋に復帰すると走るごとにタイムを詰め、前走の金鯱賞ではレコード勝ちとなりました。これまで全て2000Mを使っていることからこの距離に絶対の自信がある点、早い上がりも使えるため無理に逃げなくても問題ないような点もあり、エフフォーリアより前につけられる分有利に働きそうです。
モーリス産駒らしく晩成の血が開花したのか、古馬になり実が入ってきた印象です。しかし昨年のレイパパレにも言えますが、逃げ馬の買い時は負けるまでとした場合、まだまだここは未知の魅力が勝るといったところでしょうか。
昨年の覇者レイパパレは、このレースで6連勝を達成したもののそこから5連敗。距離や展開に泣いた面もありますが、少しスケールダウンしてしまった印象です。昨年同様逃げた方がいいような気もしますが、データ面で追い風となりそうなのはディープインパクト産駒であること。大阪杯では過去10年で5勝を挙げていますし、2010年のテイエムアンコールの勝利を最後にサンデーサイレンス系しか勝利していないという事実があります。想定1~2番人気のエフフォーリアとジャックドールがエピファネイア・モーリスのロベルト系であることも忘れてはいけません。
また、昨年重賞制覇を皮切りに暮れの香港カップではラヴズオンリーユーの僅差2着となったヒシイグアスも現状ではトップクラスに位置しているだけに侮れませんし、エリザベス女王杯を制したアカイイトも前走金鯱賞では古馬混合戦でもある程度やれる見込みもつきました。
展開としてはアフリカンゴールドが逃げ宣言をしていますが、ジャックドールが二番手、レイパパレが続く展開が予想されます。ジャックドールがレイパパレをねじ伏せて直線ではエフフォーリアが差せるかどうかというところですが、同じ三強だった1997年の天皇賞・春のような名レースを期待したいですね。あの時もサンデー系を振り払った人気馬に強襲したのはロベルト系の馬でした。
大阪杯は4月3日(日)15時40分発走予定です。現役最強馬VS上り馬の様相のレースだけに注目が集まりますが、しっかりと馬券を取りたいところですね!