春のG1戦線に向けた有力馬の復帰戦として、強者が揃う京都記念が、まもなく開催されます。
京都記念の概要
タイトル | 京都記念 |
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格付 | GⅡ |
開催国(競馬場) | 阪神競馬場 |
性齢 | 4歳以上 |
コース | 2,200m(芝) |
賞金 | 1着本賞金:6,200万円 |
京都記念は、春から始まるG1戦線に向けた重要な前哨戦という位置付けで開催されるレベルの高いレースです。ここでGⅡ競走を初制覇した馬が同年のG1戦線で大活躍することもありますし、前年のG1戦線で思うような活躍ができなかった馬が復活の場として勝利を収めることもございます。
このレースの勝ち馬には、オーストラリアのG1であるコーフィールドカップへの優先出走権が与えられることになっております。
出走枠は、JRA所属馬の他、外国馬は9頭まで、地方競馬所属馬は2頭までとなっております。
今年は、京都競馬場の改修に伴い、阪神芝2,200mで開催されることになっております。
このレースが開催される阪神芝2,200mのコースの特徴を紹介します。今年は代替開催のため、あまり重賞で使われるコースではないのですが、宝塚記念で毎年使用されるコースといえば馴染みがあるかと思います。スタートから最初の直線までは530mと、中央の競馬場のコースとしても長めです。そこから内回りコースを走り、最後の直線は356mとやや短めです。最初の直線および最後の直線では急坂が待ち受けており、パワーやスタミナが求められるコース形態となっております。データ的には、どの枠でも満遍なくきてはいるため、そこまで枠による有利不利はないかと思います。脚質に着目すると、下級条件では逃げ馬が強いのですが、道中のペースが上がる上位条件では逃げ馬が苦戦する傾向にあります。宝塚記念を見ても分るように、パワーがあり、そこそこ長くいい足を使えるような馬が得意とするコースのようです。
京都記念の歴史
このレースは、1942年に京都記念(春)として創設されました。1984年からは年1回制に変更され、名称も現在と同じく京都記念となりました。2005年からは国際競争に変更され、外国馬の出走が可能となりました。2020年からは特別指定交流競走に指定され、地方競馬所属馬の出走も可能となりました。
歴代の優勝馬には名馬がずらりと名を連ねます。古くは、テンポイント、ビワハヤヒデ、テイエムオペラオーなどの歴史的な名馬の名前があります。近年でも、ブエナビスタ、クロノジェネシスなど、時代の最強クラスの馬が名を連ねます。この時期に開催されるGⅡというだけあり、やはり勝ち馬には同年のG1で大活躍するような馬が多いです。6歳以上の馬の勝ちもたまにはありますが、基本的には、4歳馬、5歳馬の勝ちが多くなっております。
京都記念の最新ブックメーカーオッズ
京都記念のオッズが発表されている、ブックメーカーの一覧になります。
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京都記念の見どころ
ブックメーカーのオッズで人気が予想されるのは、ユーバーレーベン、レッドジェネシス、サンレイポケットの3頭です。いずれも今年の春のGⅠ戦線で主役を張る一頭になる可能性を秘めた実力馬達です。
まずは1番人気が予想されるユーバーレーベンから紹介します。4歳牝馬のゴールドシップ産駒です。この馬は昨年のオークス(GⅠ)を勝利した実力馬です。ゴールドシップ産駒と聞くと、父譲りの気性の荒さを想像してしまいますが、意外とこの馬はおとなしいタイプで、扱いやすい模様です。ユーバーレーベンは、昨年のデビュー戦で勝利を挙げると、順調に賞金を加算し、暮れの2歳GⅠの阪神JF(GⅠ)でも3着に入る上々の滑り出しで競走生活を開始すると、翌年2021年の3歳時にはオークストライアル競走のフローラステークス(GⅡ)で3着に入り権利を取得すると、本番のオークスでは3番人気の評価をされ、直線で力強く抜け出し勝利を収めました。その後は足の故障もあり、迎えた秋の秋華賞(GⅠ)では13着と大敗してしまいますが、その後挑んだジャパンカップ(GⅠ)では国内外のトップクラスの馬を相手に6着と好走し、力のあるところを見せつけました。この馬の武器は上がり3ハロンの末脚です。ほとんどのレースで上がり3ハロンは3位以内という結果を残しています。いつもレースは後方から進めることが多い馬だけあって、上がりが速いのは当然なのですが、一線級の馬たちが相手でも抜きん出た末脚を発揮することが多いです。今回も乗り慣れたM.デムーロ騎手が騎乗することもあり、当然期待ができる一頭です。
続いている、レッドジェネシスを紹介します。ディープインパクト産駒の4歳牡馬です。未勝利戦を勝ち上がるまでに合計4戦を要しましたが、そこから力をつけ、実質的なダービートライアルの京都新聞杯(GⅡ)で優勝すると満を持して日本ダービー(GⅠ)に挑みました。ダービーでは力の差に加え、それまでの疲れもあったか後方を追走するだけで見せ場を作れずに11着に敗れてしまいました。夏休みを挟んで秋初戦の神戸新聞杯(GⅡ)では、ダービー馬シャフリヤールにも先着する2着と健闘しました。そして1番人気の支持を受けて菊花賞に参戦しましたが、残念ながら13着に大敗してしまいました。この馬の強みも父譲りのラスト3ハロンの爆発的な末脚です。一方で、自分の展開に持ち込めないと大敗するタイプです。逆にいうと前走は大敗しましたが、今回は何事もなかったかのように優勝する可能性を大いに秘めた馬です。レベルの高いと言われていた昨年の3歳クラシック組で活躍した一頭だけに、ここでもその力を見せてくれることが期待されます。
3頭目はサンレイポケットです。この馬は昨秋の天皇賞・秋(GⅠ)、ジャパンカップ(GⅠ)で共に4着に入るなど、勢いのある馬です。今年7歳になった馬ですが、遅咲きの馬で、昨年6歳時に初めて重賞を制したように、まさに今が充実期と言えるでしょう。この馬の武器は、先行も、後方待機もできる点です。展開によって自在に戦法を変えられる点はやはり有利になると考えられます。今回も手が合う鮫島克駿騎手が騎乗しますし、昨秋に戦ってきた相手を考慮すると、ここでは十分に勝ち負けが期待できる一頭です。一方で、相手なりに走るタイプのようなので、相手がそこまで強くなければ、悪い意味でそれなりの走りをしてしまう可能性があり、今回も善戦止まりということも十分に考えられます。取捨選択がやや難しい一頭と言えるでしょう。
京都記念は2月13日(日) 15:35に発送予定となっています。今年の春のGⅠ戦線を占う一戦だけに、是非馬券を買って好きな馬を応援しましょう!