3着までの馬に桜花賞(GⅠ)の優先出走権が与えられるトライアル競走のフィリーズレビューが、まもなく開催されます。
フィリーズレビューの概要
タイトル | フィリーズレビュー |
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格付 | GⅡ |
開催国(競馬場) | 阪神競馬場 |
性齢 | 3歳牝馬 |
コース | 1,400m(芝) |
賞金 | 1着本賞金:5,200万円 |
フィリーズレビューは本番桜花賞と同じ阪神競馬場で実施される3歳牝馬限定戦です。桜花賞本番より200m短い1,400mで開催されることから、勝ち馬が桜花賞を制することはあまりないのが実情ですが、勝ち馬はその後スプリント路線でGⅠを制するなど大活躍したり、重賞を何勝もするような馬に出世することもあります。
出走枠としては3歳牝馬のうち、JRA所属馬の他、地方馬や外国馬も出走が可能となっております。
このレースが行われる阪神芝1,400mコースの特徴を説明します。内回りコースを使用したワンターンのコースとなっています。スタートから最初のコーナーまでが458mと割と長めではあるのですが、この走路が平坦箇所とやや下り箇所になっており、スピードが出やすいために、内枠で行き足が付きにくいタイプの馬は、包まれがちです。先行力のある馬が内枠に入った場合はゆうりです。また、最後の直線は356mとやや短めのため、差しや追い込みの馬は届きにくいです。基本的には内枠で行き足のつきやすいタイプの逃げ・先行馬が有利なコースとなっております。
フィリーズレビューの歴史
フィリーズレビューは、1967年に創設されました。当時のレース名は「阪神4歳牝馬特別」でした。1995年からは地方競馬所属馬の出走が可能となり、2010年からは外国馬の出走も可能となりました。
歴代の優勝馬には、その後桜花賞を制することになるメジロラモーヌや、キョウエイマーチ、ラインクラフト等の名前が並びます。1,400mという距離で行われることもあり、その後短距離路線で活躍することになる馬も目立ち、例えば2007年の勝ち馬のアストンマーチャンはその後スプリンターズステークス(GⅠ)を優勝しました。逆に、2013年の勝ち馬のメイショウマンボは桜花賞では大敗しましたが、その後のオークス(GⅠ)や秋華賞(GⅠ)、エリザベス女王杯(GⅠ)を制するなど、長めの距離で活躍しました。
地方競馬との交流競走にもなっていることから、地方馬の参戦も多く、1995年にはライデンリーダーが、当時笠松地区所属の安藤勝己騎手とともに参戦し、見事優勝して本番桜花賞の権利を得ました。本番の桜花賞では残念ながら敗れてしまいましたが、地方所属馬にとっても中央競馬のクラシックを目指す上で大事なトライアル競走の一つとなっております。
フィリーズレビューの最新ブックメーカーオッズ
フィリーズレビューのオッズが発表されている、ブックメーカーの一覧になります。
bet365
スポーツベットアイオー
ウィリアムヒル
1Xbet
フィリーズレビューの見どころ
ブックメーカーのオッズで上位人気が予想されるのは、ナムラクレア、アネゴハダ、マイシンフォニー、コンクパール、ビジュノワール、キミハクイーンの4頭です。
まずはナムラクレアから紹介します。ブックメーカーのオッズでは、おそらくこの馬が1番人気に推されることになりそうです。この馬は暮れの阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)で5着に入ったこともあり、このメンバーでは実績は最上位といえます。この馬はミッキーアイル産駒ということもありスピードに優ったタイプで、昨年夏の小倉2歳ステークス(GⅢ)ではスプリント能力を全開に発揮して圧勝しました。徐々に距離を伸ばしていき挑んだマイル戦の阪神ジュベナイルフィリーズでも5着に負けたとはいえ1着からは0.5秒差しかついていませんし、世代トップクラスの実力があることを示しました。この馬の強みは末脚の破壊力です。今回、再びの距離短縮の1,400mでの一戦のため、いつもの通りの末脚が発揮されることが期待されル有力な一頭です。
続いて、アネゴハダを紹介します。キズナ産駒で、前走で1勝クラスを卒業したばかりの馬です。ただし、この馬は2歳時に小倉2歳ステークスで3着に入ったり、阪神ジュベナイルフィリーズにも出走するなど、レベルの高い戦いをいくつも経験してきました。阪神芝1,400mは勝利を経験したコースでもあり、このコースであれば相手が強くてもある程度やれるという期待は持てます。
次に、マイシンフォニーを紹介します。この馬はディープインパクト産駒で、2020年のクラシック戦線を盛り上げたマイラプソディの妹です。2020年のセリで2億6,400万円の値がついた高額馬でもあります。キーファーズの持ち馬ということもあり、デビュー以来常に武豊騎手とコンビを組んでいます。デビュー戦から期待されていたもののなかなか勝ち上がることができずに、前走、4戦目でついに未勝利戦をクリアすることができました。この馬の強みはこの時期の3歳馬にして既に脚質に自在性がある点です。デビュー戦ではほぼ最後方から進めたと思えば、翌走では2番手からレースを進めました。それでいてラスト3ハロンの末脚には確かなものがあるため、毎回上位に入線することができていました。今回、一気の相手強化にはなりますが、血統的な背景は十分に備えているため、対応してしまっても不思議ではありません。ここで3着以内に入らないと桜花賞には出られないだけに、是が非でも権利を取りに来る1頭と考えられます。
最後に、キミワクイーンを紹介します。ロードカナロア産駒の小柄な馬です。この馬は新馬戦を鋭い末脚で勝利すると、早速2歳重賞の新潟2歳ステークス(GⅢ)に挑戦しましたが、力及ばず6着に敗れました。その後は1勝クラスで危なげなく勝利を挙げると、再び挑戦で阪神ジュベナイルフィリーズに参戦しました。しかしさすがに強豪相手であったということもあり、1秒差をつけられた10着に敗れました。その後はしっかり休養し、今年の初戦をこのフィリーズレビューに照準を合わせてきました。この馬の戦績は1,400mでは2戦2勝、1,600mでは2戦0勝と、距離によって成績が全く異なっていることが分かるため、今回得意の1,400m戦では、強い相手でも一発があってもおかしくないです。賞金的にも桜花賞に向けては十分とはいえず、この馬も是が非でも3着以内が欲しいはずで、陣営も十分に仕上げてくることが期待されます。
フィリーズレビューは2022年3月13日(日)の15:35に発走予定です。このレースも桜花賞に向けた重要なトライアル競走の一つです。是非クラシックを良い形で迎えるためにも、ここは馬券を当てましょう!