ブックメーカーの投資法の1つに「転がし」と言う手法があります。少ない資金からでも大きな利益を狙える方法として人気です。
この記事では、ブックメーカー転がしの仕組みやメリット、注意点について詳しく解説しています。
ブックメーカーの転がしとは?|複利運用で大金を狙う手法
ブックメーカーの転がしとは、的中して得た払戻金を全て次のベットに投資する手法です。複利で運用できるため、勝ち続ければ雪だるま式に払戻額が増えていくのが特徴です。
複利とは、利子に対して利子がつくことを表す言葉です。
ブックメーカーにおいては、利益分も賭けることで元々の利益に対してもオッズ分の利益がつくことを指します。
複利に対し、元本に対してのみ利益がつくことを単利と言います。
転がしは、競馬で堅い馬の複勝に賭け続ける「複勝転がし」という投資法が有名です。ブックメーカーにおいても、堅い(的中しやすい)オッズに賭け続けることで、転がし(複利運用)が可能です。
複利と単利の資金の増え方
実際に複利と単利では、資金の増え方がどの程度違うのでしょうか。1,000円を1.5倍に賭け続けたときの、資金の増え方を比較しました。
1,000円から1.5倍に賭けた場合 | ||
---|---|---|
回数 | 転がし(複利) | 均等賭け(単利) |
1回目 | 1,500円 | 1,500円 |
2回目 | 2,250円 | 2,000円 |
3回目 | 3,375円 | 2,500円 |
4回目 | 5,062円 | 3,000円 |
1回目の時点では同じ利益額だったにも関わらず、4回目の時点で2,000円以上も利益額が変わってきます。
ブックメーカーで転がしをするメリット
ブックメーカーで転がしをするメリットとして、以下の3つがあります。
- 1円単位で転がしができる
- 賭けられる試合が多い
- 当たりやすい賭け方が多数ある
1円単位で転がしができる
ブックメーカーは賭けられる金額の単位が細かいため、端数も1円単位で無駄なく転がすことができます。
金額が上がっても細かい金額で賭け続けると、ブックメーカー側に疑われやすいです。
賭け金が少ない時は細かい金額で賭けても特に問題ないでしょう。ただし、金額が1万円単位・10万円単位と上がっていくと、1円単位の細かい金額まで賭けているとアービトラージを疑われる可能性があります。
賭けられる試合が多い
ブックメーカーは世界中の様々なスポーツにベットできます。毎日ベットできる環境なので、転がせる対象の試合が多いです。
当たりやすい賭け方が多数ある
賭けられる試合の多さだけでなく、当てやすい賭け方も多数あるのがブックメーカーの特徴です。転がしは的中率重視の投資法のため、当てやすい賭け方が多いブックメーカーは転がしに向いていると言えます。
当たりやすいと言われている代表的な賭け方は、以下があります。
スポーツ | 賭け方 | 的中条件 |
---|---|---|
サッカー | オーバー0.5 | 両チーム合計で1点入れば的中 |
サッカー | アンダー | 基準点より合計点が少なければ的中 (残り時間少ない状況のライブベットで有効) |
テニス | ゲームオーバー6.5 | ゲームカウント6-0(0-6)以外なら的中 |
当たりやすい分オッズも低いですが、確実に当てて利益を増やすという点では活用できる賭け方でしょう。
ブックメーカー転がしをする際の注意点
ブックメーカー転がしをする際には、以下2つの注意点に気をつけて行いましょう。
- 1度でも負けると積み重ねた利益が0になる
- 金額が大きくなると規制されるリスクがある
1度でも負けると積み重ねた利益が0になる
ブックメーカー転がしは複利を活用している投資法です。資金が増えていくスピードは早いですが、1度でも負けるとそれまでの的中分が全て無駄になるというリスクを含んでいます。
先述の1.5倍に賭け続けた場合で考えてみましょう。4回目までは的中で5回目に外れた時、転がし(複利)で賭ける場合と均等賭け(単利)で賭ける場合では、以下のようになります。
1,000円から賭けた場合 | |||
---|---|---|---|
回数 | 的中/不的中 | 転がし(複利) | 均等賭け(単利) |
1回目 | 的中 | +500円 | +500円 |
2回目 | 的中 | +1,250円 | +1,000円 |
3回目 | 的中 | +2,375円 | +1,500円 |
4回目 | 的中 | +4,062円 | +2,000円 |
5回目 | 不的中 | −1,000円 | +1,000円 |
金額が大きくなると規制されるリスクがある
転がしを成功させて賭ける金額が大きくなっていくと、規制される可能性が出てきます。どのような規制がかかるかはブックメーカー次第ですが、マックスベット規制をかけられる可能性が高いでしょう。
マックスベット規制は、ベットの上限金額を著しく低く抑えられる規制です。
ただ、ブックメーカー側も大金を賭けられると損失リスクも出てくるので、規制することでリスクを防止しているんですよ。
規制をかけられると転がしがほぼ不可能になるので、ある程度の利益が出たら一旦転がしをリセットして1からリスタートさせましょう。
転がしを成功させるコツ
ここからは、転がしを成功させるためのコツを4つ紹介します。
- 超低オッズには賭けない
- 目標金額・目標転がし回数を決めておく
- 設定した条件でしか転がしをしない
- 資金を分割して転がす
超低オッズには賭けない
当てやすい賭け方にベットするのが転がしの鉄則ではありますが、1.1倍未満の超低オッズには賭けないようにしましょう。
目標金額・目標転がし回数を決めておく
転がしはゴールを決めておかないと辞めるタイミングが難しくなります。辞めるタイミングを逃すと、せっかく積み重ねた利益も逃す羽目になるでしょう。
参考までに、1万円から10万円まで転がす際のオッズ別の到達回数をまとめました。
回数/倍率 | 1.2倍 | 1.3倍 | 1.4倍 | 1.5倍 | 1.6倍 |
---|---|---|---|---|---|
1回目 | 12,000 | 13,000 | 14,000 | 15,000 | 16,000 |
2回目 | 14,400 | 16,900 | 19,600 | 22,500 | 25,600 |
3回目 | 17,280 | 21,970 | 27,440 | 33,750 | 40,960 |
4回目 | 20,736 | 28,561 | 38,416 | 50,625 | 65,536 |
5回目 | 24,883 | 37,129 | 53,782 | 75,937 | 104,857 |
6回目 | 29,589 | 48,268 | 75,295 | 113,906 | |
7回目 | 35,831 | 62,748 | 105,413 | ||
8回目 | 42,997 | 81,573 | |||
9回目 | 51,596 | 106,044 | |||
10回目 | 61,915 | ||||
11回目 | 74,299 | ||||
12回目 | 89,158 | ||||
13回目 | 106,990 |
1.2倍なら13回、1.6倍なら5回で資金10倍を達成できます。
設定した条件でしか転がしをしない
転がしは100%的中することが条件です。自信のある試合・賭け方だけに絞って転がすことを徹底してください。
逆に条件を満たして転がすつもりでも、オッズが高すぎると不安になることもありますね。
「あらかじめ設定した条件だけで転がす」とルールを作っておけば、気持ちがブレて本来なら賭けない試合で転がすこともなくなるでしょう。
もちろん、もっと当てやすい賭け方がある人もいるはずです。独自ルールに則ってベットしていきましょう。
資金を分割して転がす
転がしの基本ルールは「払戻額の全額を次の賭けにベットする」です。しかし、このルールでは注意点で述べたように1回の失敗で終わってしまいます。
そこで、払戻額の全額ベットではなく分割してベットすることで、万が一外れた際の保険をかけることが可能です。
- スタート時点で資金を分割
- 払戻金の一部をプール
スタート時点で資金を分割
スタート時点での資金分割は単純な考え方です。例えば資金1万円があった場合、5,000円ずつに分割すれば転がしチャンスが2回に増えます。
2,500円ずつなら4回、2,000円ずつなら5回のチャンスができますが、分割しすぎると利益を出すまでが大変になりますよ。
資金分割は多くても3分割程度に抑えておくのがおすすめです。
払戻金の一部をプール
払戻金の一部をプールとは、当たった時に払戻金の一部を賭けずに利益確定させてしまうことです。
例えば、1万円で1.5倍を的中させれば15,000円です。この時、全額転がしなら15,000円を次のベットに使いますが、利益5,000円の半分である2,500円は利益確定させて12,500円を転がすという手法です。
■全額転がし
1回目:1万円×1.5倍=15,000円
2回目:15,000円×〇〇倍
■払戻金の一部をプール
1回目:1万円×1.5倍=15,000円
利益5,000円の半額(2,500円)を利益確定
2回目:12,500円×〇〇倍
転がしが向いているスポーツ
最後に、転がしが向いているスポーツを紹介します。
- 卓球
- バレーボール
- テニス
これらのスポーツは、実力差がはっきりと勝敗に表れやすいです。実力が均衡しているチーム(選手)同士の試合に賭けるのは危険ですが、実力差がある時は勝敗予想で当てやすいでしょう。
バスケや野球、サッカーなどは実力差があっても番狂わせが比較的起こりやすいスポーツです。的中重視の転がしには向かないスポーツと言えるでしょう。
ブックメーカーの転がしまとめ
今回は、ブックメーカーの転がしについて解説しました。改めて以下にまとめています。
- 転がしとは、的中したベットの払戻金を全て次のベットに投資する手法
- 複利で運用するため、効率良く資金を増やせる
- 「賭けられる試合が多い」「当てやすい賭け方がある」ことからブックメーカーは転がしに向いている
- 「1度も失敗できない」「勝ちすぎると規制がかかる」点がデメリット
- 目標金額・目標回数を定めて自分の決めたルールに則って実践するのが成功のコツ