夏の北海道で開催される牝馬限定重賞であるブリーダーズゴールドカップがまもなく開催されます。
ブリーダーズゴールドカップの概要
タイトル | ブリーダーズゴールドカップ |
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格付 | JpnⅢ |
開催国(競馬場) | 門別競馬場 |
性齢 | 3歳以上牝馬 |
コース | 2,000m(ダ) |
賞金 | 1着本賞金:3,100万円 |
ブリーダーズゴールドカップは、南関東以外で実施される唯一の古馬牝馬のダートグレード競走です。(ただし、持ち回り競走のJBCレディスクラシックは除きます)
秋に開催されるJBCレディスクラシックを見据えたレースとして重要な位置付けの一戦となっています。
このレースの出走条件として、3歳以上の牝馬のうち、JRA所属馬が5頭、北海道地区所属馬が7頭、北海道以外の地区の地方馬が4頭までと定められています。
続いて、このレースが開催される門別競馬場ダート2,000mコースの特徴を紹介します。
スタートから最初のコーナーまでが約470mもあることが特徴です。これだけ長いと流石に先行争いはほとんど激しくなりません。そしてコーナーを4回通り、最後の直線は約330m程度です。コーナー自体は緩やかな作りにはなっているのですが、やはり4回コーナー部分を通過するということもあり、内枠の馬または先行して内を通れる馬が有利であることは間違いありません。特に良馬場の場合はこの傾向が顕著です。また、このコース自体そこまで多く使われるわけではないので、血統的には特筆すべき種牡馬はいません。
ブリーダーズゴールドカップの歴史
このレースは1989年に創設された比較的新しい競走です。実は当初は現在と異なり牝馬限定戦ではありませんでした。開催地も当初は札幌競馬場で、距離もダート2,400mでの開催でした。そして開催日程も10月でした。1995年からは旭川競馬場のダート2,300mに変更され、開催日程も8月に変更となります。1997年からはダートグレード競走に指定され、GⅡに格付けされました。2009年からは現在と同じく門別競馬場のダート2,000mに変更となりました。そして2014年に大きな変化が訪れます。この年から出走条件が3歳以上牝馬に限定され、牡馬やせん馬の出走が不可能となりました。格付けもJpnⅢに変更されました。
牝馬限定戦となった2014年以降の歴代の優勝馬は、サンビスタやアムールブリエ、マルシュロレーヌなど、牝馬のダートグレード競走路線で活躍する馬の名前が挙がります。特に昨年の勝ち馬のマルシュロレーヌは、その後の秋に開催されたアメリカのブリーダーズカップディスタフ(GⅠ)でも勝利を挙げるまでに大出世しました。今後も、このような世界でも活躍する素晴らしい馬が現れることが期待されます。
ブリーダーズゴールドカップの最新ブックメーカーオッズ
ブリーダーズゴールドカップのオッズが発表されている、ブックメーカーの一覧になります。
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ウィリアムヒル
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参考:netkeibaオッズ
8/9(火) 16:00現在のオッズです。
ブックメーカーのオッズがSPのため、参考までにnetkeibaのオッズを載せます。ブックメーカーでも購入は可能なので、これを参考にブックメーカーで購入されることをお勧めします。
ブリーダーズゴールドカップの見どころ
ブックメーカーのオッズで上位人気が予想されるのは、グランブリッジ、テリオスベル、プリティーチャンス、ハギノリュクスの、いずれもJRA所属の4頭です。地元北海道勢も有力馬を送り込んではいますが、人気の面ではJRA勢には及ばないと考えられます。
まずは、最上位人気が予想されるグランブリッジから紹介していきます。シスターミニスター産駒の3歳牝馬で、前走で関東オークス(JpnⅡ)を制して勢いに乗る馬です。これまで6戦して3勝、そして3着2回と堅実な走りを見せている馬です。デビュー戦こそダート1,400mに出走しましたが、距離が合わなかったか、大きく負けてしまうと、陣営は徐々に距離を伸ばす選択をしました。すると素質が開花したかそこからは全て馬券内に入る活躍を見せ、徐々に力をつけながらクラスを上げていきました。この馬の強みは、良いスタートから先行しつつ、それでいて速い上がりを繰り出すという盤石の競馬を見せています。特に前走では、重賞での強い相手関係にも関わらず、強みを見せて、2着に0.6秒差をつける圧勝を飾りました。一方で、関東オークスからのローテの馬はもちろん、3歳馬はこのレースでは非常に苦戦しているというデータがあるため、この馬が覆せるかが注目となります。特に、人気を集めそうな古馬のテリオスベルと同斤量というところがカギとなりそうです。
続いて、テリオスベルを紹介します。キズナ産駒の5歳牝馬です。前走では、初めて挑戦した中央・地方交流ダートグレードレースのマーキュリーカップ(JpnⅢ)で2着と好走しました。この馬は、キズナ産駒ということもあり、デビュー当初は芝レースを走っていました。距離は意外なことにスプリントを中心に使われていましたが、陣営の試行錯誤の結果、現在はダートの中距離を主戦場とすることとなりました。この馬の強みは、その逃げ足です。自分の形に持っていければ、そのまま逃げ切ります。2番手からでも競馬はできないわけではなさそうですが、やはりハナを切るのがスタイルのようです。逃げ馬にありがちですが、戦績的には、1着、2着に粘るか、または大きく負けるというように二極化しています。メンバー構成を見て、粘り切れるか、または沈むかを見極める必要がありそうです。
続いて、プリティーチャンスを紹介します。シンボリクリスエス産駒の5歳牝馬です。3勝クラスまでしか勝ち鞍こそないものの、交流重賞ではクイーン賞(JpnⅢ)で3着、中央重賞でもアンタレスステークス(GⅢ)で4着に入るなど、頭角を表してきている馬です。この馬は、これまで紹介した2頭と異なり、後ろから競馬を進めるタイプの馬です。展開がハマれば、ラスト3ハロンはメンバー中最速の末脚を繰り出して全頭を交わしさります。今回は有力馬に先行タイプが多いだけに、出番が訪れる可能性は十分にあると考えられます。
最後に、ハギノリュクスを紹介します。ルーラーシップ産駒の5歳牝馬です。その血統から、デビュー当初は芝レースを使われてきていました。しかし芝では芽が出ず、5戦目からダート路線に参戦すると、そこから連勝を重ね、クラスの壁を乗り越えつつ、オープン入りを果たしました。オープン入り後は再びクラスの壁に苦労してはいますが、牝馬限定でこのメンバーなら十分にやれる能力を持っています。ただ、この馬も先手を取りたいタイプだけに、他の有力馬との兼ね合いや、枠順を考慮して馬券を購入する必要がありそうです。
ブリーダーズゴールドカップは、2022年8月11日(木)20:00に発走予定です。お盆休み中の皆さんもそうでない方も、是非馬券を買って好きな馬を応援しましょう。