上半期のダートグレード競走の頂点を決める、帝王賞がまもなく開催されます。
帝王賞の概要
タイトル | 帝王賞 |
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格付 | JpnⅠ |
開催国(競馬場) | 大井競馬場 |
性齢 | 4歳以上 |
コース | 2,000m(ダ) |
賞金 | 1着本賞金:8,000万円 |
帝王賞は、大井競馬場のダート2,000mで開催される頂上決戦です。今年から賞金が8,000万円に増額され、例年に増して競合が全国から集います。
このレースの出走枠はフルゲート16頭であり、4歳以上のうち、中央競馬所属馬が7頭、残りの9頭が全国の地方馬です。
このレースが開催される大井競馬場ダート2,000mコースの特徴を紹介します。外回りコースを用いて、約1週半を駆け抜けるコースです。スタートから最初のコーナーまでが約500mもあるため、先行争いはそこまで激しくならず、枠順による有利不利も少ないコースと言えます。さらに、最後の直線も400m近くあるため、差し馬でも十分に台頭できるコースとなっています。特に、JpnⅠのように中盤でペースが緩まないレースであれば、よりこの傾向は顕著です。逃げ馬はやや苦戦している傾向にあるため、先行・差し脚質の馬が狙い目となっています。血統的には、ゴールドアリュール産駒がとても良い成績を残しています。出走頭数はそこまで多くないものの、スウェプトオーヴァーボード産駒も良い成績を残しています。
帝王賞の歴史
このレースは、1978年に創設されました。一貫して大井競馬場でのみ開催されていますが、当初は2,800mで開催されていました。1986年からは中央競馬所属馬の招待レースとなり、この時から現行の2,000mに距離短縮されました。1995年からは正式に中央・地方全国指定交流競走に指定されました。1997年からはGⅠに格上げされました。(2007年からはJpnⅠ)。2022年からはこれまでの1着賞金7,000万円から1,000万円増額され、8,000万円となりました。
歴代の優勝馬は、ダートチャンピオンを決めるレースだけあり、非常に豪華です。地方馬ではアブクマポーロ、メイセイオペラ、アジュディミツオー、フリオーソなど、その時代の地方最強馬達が名を連ねます。中央勢でも、ホクトベガ、ヴァーミリアン、スマートファルコン、ホッコータルマエなど、GⅠをいくつも勝利するような名馬達が勝利を収めてきました。ほっコータルマエやフリオーソ等は複数回このレースを制しており、その強さを見せつけていました。騎手では武豊騎手が歴代最多の5勝を挙げています。
ここ10年以上はJRA勢が連続で勝利を挙げているため、そろそろ地方勢の意地が見られるかが期待されるところです。
帝王賞の最新ブックメーカーオッズ
帝王賞のオッズが発表されている、ブックメーカーの一覧になります。
bet365
スポーツベットアイオー
ウィリアムヒル
1Xbet
参考:netkeibaオッズ
6/26(日) 12:00現在のオッズです。
ブックメーカーのオッズがSPのため、参考までにnetkeibaのオッズを載せます。ブックメーカーでも購入は可能なので、これを参考にブックメーカーで購入されることをお勧めします。
帝王賞の見どころ
ブックメーカーのオッズで上位人気が予想されるのは、テーオーケインズ、チュウワウィザード、オメガパフューム、クリンチャーの4頭です。
まずは昨年の覇者であるテーオーケインズから紹介します。シスターミニスター産駒の5歳牡馬です。昨年のこのレース出走時点では、まだ重賞未勝利の立場だったため、人気も4番人気でしたが、レースでは先行集団の一角を追走し、上がり3ハロンはメンバー中最速の末脚を炸裂させ、見事に勝ち切りました。2着のノンコノユメとの差が0.6秒と、まさに圧勝でした。その後は休養明けのJBCクラシック(JpnⅠ)では4着に敗れたものの、チャンピオンズカップ(GⅠ)では、2着のチュウワウィザードに1.0秒差をつけ、王者の貫禄を見せつけました。今年はサウジアラビアで行われる世界最高賞金レースであるサウジカップ(GⅠ)にも出走し、3番人気の支持を集めましたが、レースではあまり良いところがなく8着に敗れました。ただし、帰国初戦の平安ステークス(GⅢ)では人気に答えてしっかり勝ち切りました。もともとこの馬はムラっぽいところがあり、若駒時代も現在も、クラスに関わらず勝つときは圧勝しますし、負けるときはコロッと負けます。今回はどちらが出るかというところですが、基本的には1着か着外という可能性が高そうです。
次に、チュウワウィザードを紹介します。キングカメハメハ産駒の7歳馬でこれまで25戦して11勝、馬券圏内を外したのが3回だけと非常に安定した成績を残している馬です。キングカメハメハ産駒ではありますが、デビュー以来一貫して中距離ダートレースのみを使われてきています。このレースにも過去2回参戦し、2着1回、3着1回と、あと一歩という成績を残してきています。主な勝ち鞍としては、JBCクラシックや川崎記念(JpnⅠ)2回、チャンピオンズカップ(GⅠ)など、実績は申し分なくいつも安定している点からも非常に馬券を買いやすい一頭です。昨秋のチャンピオンズカップでは、テーオーケインズに1秒差の2着と実力の差は大きいようにも感じますが、テーオーケインズはややムラ駆け傾向にありますので、この馬の信頼性を取るというのも一案です。
続いて、オメガパフュームを紹介します。暮れの東京大賞典(GⅠ)を昨年まで4連覇(継続中)しているこちらも強豪馬です。今年で7歳を迎えましたが、前走のアンタレスステークス(GⅢ)でも快勝するなど、衰えのないところを見せつけています。もともとは昨年の東京大賞典で引退の予定でしたが、陣営が現役続行を選択したのが納得の元気の良さです。2019年にはこのレースも制しており、このコース自体はかなり得意のため、当然期待のかかる一頭です。
最後にクリンチャーを紹介します。ディープスカイ産駒の8歳牡馬です。若い頃はその血統もあり、芝レースで活躍していました。芝でも菊花賞(GⅠ)2着や、天皇賞・春(GⅠ)3着など健闘を見せていました。ダート路線に転向してからはかなり成績が安定するようになり、これまでダートでの重賞勝利4つと、良い成績を残しています。昨年の東京大賞典でも2着に入っており、今年初戦の前走名古屋大賞典(JpnⅢ)でも圧倒的な1番人気の支持に応えて快勝しました。この馬の強みは戦術が自在で、逃げて勝つこともあれば、後方から追い込んで上位争いをすることもあります。これができることで展開に左右されにくいので、成績の安定につながります。今回、相手はかなり揃っていますが、昨年の東京大賞典のような走りができれば十分に一発を狙える一頭です。
帝王賞は2022年6月29日(水)の20:10に発走予定です。上半期の地方競馬を締めくくる一大レースです。是非馬券を購入してハイレベルな戦いを楽しみましょう!