冬の終わりが近づいてきており、春の大レースに向けた始動戦として強豪が集う中山記念がまもなく開催されます。
中山記念の概要
タイトル | 中山記念 |
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格付 | GⅡ |
開催国(競馬場) | 中山競馬場 |
性齢 | 4歳以上 |
コース | 1,800m(芝) |
賞金 | 1着本賞金:6,700万円 |
中山記念は、春のG1戦線に向けた重要な前哨戦としての位置付けである重要なGⅡ競走です。
出走枠は、JRA所属馬の他、外国馬8頭まで、地方競馬所属馬2頭までとなっております。
1着馬には大阪杯(G1)への優先出走権が付与されます。
3月にドバイで行われる大レースとの間隔も丁度良いため、その前哨戦として出走してくるような一流馬もいます。実際、多くの馬がこのレースをステップにドバイの国際競走でも輝かしい成績を収めております。
このレースが開催される中山競馬場1,800mコースの特徴を紹介します。 スタートから最初の直線までがたった205mしかないため、多頭数での開催となった場合の外枠の先行馬や、内枠でも行き足のつきにくいタイプの先行馬は厳しい条件となっております。データ的にも外枠の馬の勝率は低くなっております。一方で、最後の直線も310mと短めであるため、追い込み馬にとっても厳しい条件となっております。バックストレッチが下り坂となっているため、これを利用して加速をつけて、最後の直線で差し切るような中段待機からの差し馬のような戦法を取る馬が有利なコースといえます。血統的には、ディープインパクト、ハーツクライ、ステイゴールド、ロードカナロア産駒の勝率が高めになっております。
中山記念の歴史
このレースは1936年に創設されました。当初は長距離レースであり、3,200mや3,400mなどでの開催が続きました。また、春秋の2回行われていましたが、1952年以降は1度の開催となりました。1951年から2,600mでの開催に変更され、1952年には2,400mに変更と、徐々に短くなっていきました。そして1957年からは現在と同じく1,800mでの開催となりました。2005年からは国際競走に指定され、外国馬の出走が可能となりました。2020年からは地方交流競走となったため、地方馬の出走も可能となりました。
歴代の優勝馬には、その後のG1戦線で大活躍する名馬が名を連ねています。少し前には、サイレンススズカやキングヘイロー、カンパニーなどが優勝しております。近年でも、ヴィクトワールピサ、ナカヤマナイト、ジャスタウェイ、ドゥラメンテなど、海外競馬でも活躍するような強豪が勝利を飾っております。また、リピーターの活躍も目立っており、ここ20年でもバランスオブゲームやカンパニー、ウインブライトが連覇を達成しております。
中山記念の最新ブックメーカーオッズ
中山記念のオッズが発表されている、ブックメーカーの一覧になります。
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中山記念の見どころ
ブックメーカーのオッズで上位人気が予想されるのは、ダノンザキッド、カラテ、アドマイヤハダル、コントラチェックの4頭です。GⅡだけにそこそこ力のあるメンバーが揃いました。
まずは大本命候補のダノンザキッドを紹介します。この馬は2020年のホープフルステークス(GⅠ)を無敗の3連勝で勝利した実績のある馬です。当時、翌年(2021年)の牡馬クラシック3冠の最有力候補となりましたが、皐月賞トライアルの弥生賞ディープインパクト記念(GⅡ)で3着に敗れると、皐月賞では1番人気に支持されるも、15着に大敗しました。この後、日本ダービーへ向けて調整されていましたが、足の骨折が判明し、最大の目標を直前に回避することになってしまいました。その後は秋まで休養し、復帰戦の富士ステークス(GⅡ)で4着に入ると、同じくマイル戦のマイルチャンピオンシップ(GⅠ)に挑戦し、勝ち馬のグランアレグリアから0.2秒差の3着と健闘しました。その後は休養を挟み、今回の一戦に臨みます。実績も実力もある馬にも関わらず、別定戦ということもあり、今回は上位人気馬の中で軽めの55kgの斤量で出走できることもプラスに働きそうです。乗り慣れた川田騎手を確保できたことも大きく、ここではやはり勝利を期待される一頭です。
続いて、カラテを紹介します。この馬は若手の菅原騎手と二人三脚でスターダムを目指しています。昨年の東京新聞杯(GⅢ)で人馬共に重賞初制覇を飾りました。その後は重賞戦線では勝利はないものの、関屋記念(GⅢ)では2着、今年の東京新聞杯では3着と、力のあるところは見せ続けています。この馬の強みは先行も、後方待機もできるところで、展開に応じて戦法を変えられるところが安定した戦績を残せている要因と考えられます。鞍上の菅原騎手も先日の京成杯(GⅢ)で重賞通算2勝目を挙げるなど、確実に成長しているため、ここでも再びあっと言わせる結果が出てもおかしくありません。
次に、アドマイヤハダルを紹介します。成長著しい4歳馬です。この馬も昨年の3歳牡馬クラシックを沸かせた1頭です。2歳時のエリカ賞(1勝クラス)を勝利すると、皐月賞トライアルの若葉ステークス(L)でも勝利を挙げ、満を持して皐月賞(GⅠ)に挑戦しました。本番では3番人気に支持されるも、残念ながら勝ち馬のエフフォーリアから0.6秒差の4着に敗れてしまいました。続く日本ダービーでは、後方待機から道中に一気に4番手あたりまで押し上げる強気の競馬を見せるも、残念ながら17着に敗れました。その後は長い休養を経て、オープン戦を連戦し、前走の白富士ステークス(L)では2着と復調の兆しを見せました。この馬も逃げから後方待機まで、自在に競馬を作れる馬のため、展開に応じて作戦を練れるところが強みとなります。中山競馬場で横山武史とコンビを組める点もプラスになるでしょうし、侮れない一頭となります。
最後に、コントラチェックを紹介します。この馬はこの日を最後に定年引退される藤沢和雄調教師の管理馬です。ディープインパクト産駒のこの馬は、3歳時にはクラシックの有力馬の一頭として沸かせました。その一方で昨年のオーシャンステークス(GⅢ)で1,200m戦を勝利するなど、距離適性がいまいち掴みづらい馬ですが、それよりも気分が重要なのかもしれません。戦績的にも1着または着外といった極端な結果が多い馬です。今回も一か八かという結果になることになりそうですが、藤沢調教師の最後の重賞というだけに良い方が出ることを期待したいところですね。
中山記念は、2月27日(日)の15:45に発走予定です。今年の飛躍を目指す馬を買うのも良し、引退される調教師の最後の一発を期待するのも良しです。是非馬券を買って楽しみましょう!