ブックメーカーを利用すると、最初はどちらが勝つかの簡単な賭けから始める人が多いと思いますが、慣れてくると、もっと色々な賭けかたを模索し始めると思います。
そこで登場するのがアジアンハンディキャップ(Asian Handicap)です。複雑なようで、嫌煙しがちですが稼いでいるプレイヤーはアジアンハンディキャップをうまく使って賭けています。
今回は、アジアンハンディキャップの特徴・ルール・賭け方などをまとめました。アジアンハンディキャップ対応のブックメーカーにて賭ける際の参考にお役立て下さい!
アジアンハンディキャップとは?
アジアンハンディキャップは、サッカーの試合などで勝敗に登場するオッズの種類です。対戦チームの実力差が大きい場合によく用いられる方法で、あらかじめ両チームに任意のハンデ+1.5や-0.5などが付けられています。
例えばこんな試合
この対戦では実力差があるので、普通の勝敗予想では、SDウエスカのオッズは23.00です。もちろん大穴を狙ってそのまま賭けてもいいのですが、やはりレアルマドリードには勝てないだろうと誰もが予想します。
そのままレアルに賭けても、オッズは1.11であまりプラスになりません。
そこでアジアンハンディキャップの登場です。
ハンディキャップベットとは、「仮想の得点をイベントの得点に加算もしくは減算してどちらが勝利するか」を予想するものです。
各チームの後ろに書かれた(-2.5)や(+2.5)は最終的なゴール数に()内の数字を足すことでゲームのバランスを図ります。
この場合3-0のスコアでゲームが終了しても、レアルの3点から2.5点がマイナスされ、得点は0.5点。SDウエスカには2.5点がプラスされますので、0.5対2.5点でSDウエスカの勝利となります。
このように、ハンデをつけることで、よりゲームを面白くするのが、アジアンハンディキャップです。
もともと、インドネシアをはじめアジアの賭博で使用されていたHang Cheng Bettingという賭け方が起源とされています。
アジアンハンディキャップという言葉は1998年にジャーナリストのJoe Saumarez Smith氏が作ったと言われています。
当時はブックメーカーのオンライン化が始まった頃で、各社がサッカーベッティング市場にアジアンハンデを採用して世界中に知られるようになりました。
アジアンハンディキャップにはドローはなし
「ホームが勝つ」か「アウェイが勝つ」の2択でオッズが並びます。
ハンデを足してドローなら賭け金は返金される
基本的には+0.5、+1.0、+1.5、のように0.5きざみでハンデが付くので、ドローになることはほぼないのですが、たまに+1や-2などの整数のハンデが付いた試合があります。この場合は試合結果によってはハンデ計算後にスコアが引分けになることもあります。
ハンデがゼロの場合のドローも返金される
アジアンハンディキャップには、「ハンデゼロ」という選択肢もあります。このオッズへ賭けると、試合に結果が、変動することはなく、普通の勝敗予想と変わらない結果となります。ただし試合が引分けの場合、賭け金は返金されます。
アジアンハンディキャップの具体例
アジアンハンディキャップを実際の試合をもとに解説します。
ハンディキャップの点数の種類には、3通りあります。
- 0点(ハンデキャップなし)
- 整数の点数(1点など)
- 単純な小数点の点数(0.5点など)
ハンディキャップのポイントは、「どちらのチームにハンディキャップがついているのか」と、「何点のハンディキャップがついているのか」を見て、試合結果がどうなれば賭けに勝てるのかを理解する事です。
下図の1xbetの実際のベット画面を御覧ください。
ハンディキャップには何種類かありますが、赤枠部分では、インテルに-2のハンディキャップがついています。これは、このハンディキャップがついているチームに2点のマイナスのハンディキャップをつける事を意味しています。
例えば、この2点のハンディキャップのインテルに賭けたとします。試合結果が0-0で引き分けたとすると、インテルにはマイナスのハンディキャップがついているため、賭けは負けとなります。
逆に、プラスのトリノに賭けたとすると、試合結果が0-0で引き分けても2点のプラスのハンディキャップがあるため、賭けは勝ちとなります。 0-1の敗戦でも、プラス2点のハンディキャップがある為、賭けは勝ちとなります。
従って、どちらのチームにハンディキャップがついているかは、ハンディキャップの点数がどちらに表示されているかで判断できる事になります。
「マイナスの数字がついている方」が、マイナスのハンディキャップ。
「プラスの数字がついている方」が、プラスのハンディキャップ。
と覚えて下さい。
では、実際にハンディキャップの点数の違いについて具体例を交えて説明していきます。
ハンディキャップなしに賭けた場合
これはハンディキャップがないので、単純にどちらのチームが勝ったのかで賭けの勝敗が決まります。
ハンディキャップ無しの場合は、「1X2」でベットすると、単純に勝敗で決まります。
ハンディキャップ整数(2点のなど)に賭けた場合
ハンディキャップが1点や2点のなど整数に賭けた場合について解説します。
まずはプラスの整数の場合です。
上図のように、ハンディキャップ+2のトリノの倍率1.4に100ドルを賭けた場合について、試合の結果と賭けの勝敗について以下にまとめます。
- 1-0でトリノの勝利 →40ドルの勝利 (※計算式140.0-100)
- 1-1で引き分け →40ドルの勝利 (ハンデの2点をプラス)
- 0-1でトリノの負け → 40ドルの勝利(ハンデの2点をプラス)
- 0-2でトリノの負け →賭け金100ドルの払戻し
- 0-3でトリノの負け →100ドルの負け
次にマイナスの整数の場合です。
ハンディキャップ-2のインテルの倍率 3.0に100ドルを賭けた場合について、試合の結果と賭けの勝敗について以下にまとめます。
- 0-1でトリノの勝利 →100ドルの負け
- 1-1で引き分け → 100ドルの負け(ハンデの2点をマイナス)
- 1-0でインテルの勝利 → 100ドルの負け(ハンデの2点をマイナス)
- 2-0でインテルの勝利 → 賭け金100ドルの払戻し
- 3-0でインテルの勝利 → 200ドルの勝利 (※計算式300.0-100)
小数点の点数に賭けた場合
0.5点などの単純な小数点の点数に賭けた場合について解説します。
これは1点のハンディキャップをどちらかのチームにつけた賭けとなります。
トリノに+2.5点のハンデがついています。このトリノの+2.5点のハンデの倍率1.28に100ドル賭けたとします。
すると結果は・・・
- 3-0でトリノの負け → 100ドルの負け (ハンデの2.5点を足しても0.5点負けているため)
- 2-0でトリノの負け → 28ドルの勝ち (ハンデの2.5点を足して、勝ちとなる)
- 1-1で引き分け → 28ドルの勝ち (ハンデの2.5点を足して、勝ちとなる)
となり、「勝ち」か、「負け」の2通りの結果となります。
アジアハンディキャップのスプリット
緑枠のように、ハンデが2つ付いた「スプリット」または「ツーウェイ(2way)」よ呼ばれる賭け方があります。この場合は賭け金が二等分されますので要注意!
例えば画像の試合で「アトレティコ・マドリード(-1.0、-1.5) オッズ1.87倍」を選んで$10賭けたとします。この場合―1.5の条件に$5、―1.0の条件に$5づつ賭けた扱いになります。
必ずこの配分は50%づつで、自分で割合の変更などはできません。そして、試合結果に応じて「両方とも的中」「両方とも不失敗」「半分的中で半分失敗」「半分的中で半分はドロー扱いの返金」などの払戻しが生じます。
ぱっと見だとちょっとわかりづらいですが、当たる可能性が増えるので、一度賭けてみてください。何度か賭ければすぐに慣れ、内容も理解できると思います。
因みに、上記の試合で、結果が2-1なら、半分ドローで返金、半分よ予想失敗となり、$5の戻りになります。試合結果が2-0や3-1であれば、両方的中になり、オッズ通り$18.7の返金となります。
ライブベットでのアジアンハンディキャップ
アジアンハンデは試合中(ライブベット)でも賭けることができます。注意したいのは、特に記載がない場合「賭けた時点までに動いているスコアは無視する」ということ!
たとえば、賭ける直前までに2-0や1-2や3-2などスコアが動いていたとしても関係なく、賭けた時点を0-0として考え、それ以降のスコアに対してハンデを足し引きし、賭けた後から試合終了時点までの結果で的中・不的中を判断します。
例えば、前半終了時点でホームが1-0でリードしていて、このときに「ホーム-0.5」のハンデに賭けたとします。
仮にそのまま試合は進み、1-0のまま試合が終了しました。
この場合、賭けた時点を0-0とするので、実際の試合は1-0で試合は終了しましたが、スコアは0-0のまま。ここにハンデの―0.5を足さなくてはいけないので、試合結果は―0.5対0で不的中となります。
アジアンハンディキャップまとめ
アジアンハンディキャップは通常の勝敗予想の、一歩先を行く賭け方です。
最終結果がどれくらいの点差で勝敗が付くか、ライブベットであれば、賭けた時点から試合がどう動くのか、しっかりと見極めて賭ける必要があります。
アジアンハンディキャップは理解するまでが大変だけど、マスターすれば勝てるチャンスが多くなります。
より高いオッズに、より確実な勝敗予想に賭けることができるハンディキャップ予想!とても面白いので、ぜひ一度試してみてください。