ブックメーカーのオッズってどうやって決められてるか知ってる?
じゃあ、今回はブックメーカーのオッズの決め方について勉強してみよ!
ブックメーカーのオッズの仕組みとは?

次のような賭けがあったとします。
- 表が出た場合のオッズ 2倍
- 裏が出た場合のオッズ 2倍
この時、集まった賭け金は200ドル。どちらが出ても、払戻金は200ドルとなり、差し引きは0になりますよね。
次に、オッズを変えてみます。
- 表が出た場合のオッズ 1.9倍
- 裏が出た場合のオッズ 1.9倍
すると、集まった賭け金は200ドル、どちらが出ても払戻金は190ドルとなり、10ドルが余ります。
この10ドルを控除率(胴元の取り分)といいます。
ブックメーカーは、これと同じ原理で控除率を取ることによって運営されているのです。
控除率と還元率の計算方法
■控除率の計算方法
控除率は、以下の計算式で求められます。
(1/オッズ)x 100 + (1/オッズ)x 100
先ほどのコイントスを例に上げると
(1/1.9)x 100 +(1/1.9)x 100 = 約105%(1.052631・・・)
この100を超えた値が控除率なので、この場合は控除率が約5%ということになります。
■還元率
還元率を求めるには、上で計算した控除率を使います。
計算式は、1/控除率で求められるので、1/1.05(105%)= 約95%(0.95238・・・)ですね。
したがって、還元率は約5%ということになります。
控除率が低いブックメーカーはユーザーへの還元率が高いということになるため、利益が残りやすいということがお分かりいただけるかと思います。
ブックメーカーのオッズの決め方

もちろん、適当にオッズをつけているわけではありません。
ビッグデータといわれる、膨大な量の過去の統計を元にバランスの取れたオッズを弾き出します。
たとえばテニスの試合を例に上げると 、、、
- 両選手の直近の成績・コンディション
- 試合が行われるコート(芝・クレー・ハード)での過去と直近の成績
- 試合が行われる国での成績
- 両選手の過去の対戦成績
- 過去の対戦時のオッズと結果
- 両選手の人気
- etc
オッズの変動の仕組み
それでは、このオッズがどのように変化していくのかを、上で説明したテニスの試合を元に説明します。
【例】
最初にブックメーカーが提示したオッズ
A選手 1.5
B選手 2.5
ブックメーカーの控除率 約7%
B選手 4
ブックメーカーの控除率 約7%
今度は、市場が「B選手の勝利で4倍は期待値が高いかも」と判断し、B選手へのベットが増えると、再びオッズが変動します。
B選手 2.8
ブックメーカーの控除率 約7%
勝率とオッズの違いを理解しよう
最初に提示したオッズは、購入されたベット額の合計によって常に変動します。
ブックメーカーは、どちらか一方へ賭けが集中するのではなく、適切なバランスで両者へ賭けが散らばるようなオッズを付けていますから、予想するときは単純にオッズの高い低いだけで勝敗を判断しないようにしましょう。
この時、Aチームに世界的に有名な人気選手がたくさんいると、実際は互角の力関係だとしても、Aチームにベットが集まりオッズが低くなる場合があります。
ブックメーカーが大損することもある
岡崎慎司選手が所属するレスターシティの優勝を予測するブックメーカーのオッズは5001倍でした。

レスターシティはプレミアリーグへ昇格した直後であり、また前年の成績は20チーム中14位で降格の危機にあったため、誰もが「優勝するはずがない」と考えていたのです。
ところが、蓋を開けてみれば世紀の番狂わせ。

ウィリアムヒルはじめ5001倍のオッズを付けた大手ブックメーカー3社は、計770万ポンド(約10億円)の損失を被ったと言われています。



まとめ
最後にポイントをまとめます。
■オッズ=勝率と勘違いしない
「この数値なら、どちらにもベットが散らばるだろう。」と考えて付けられたものです。
もちろん、オッズの低い方が勝ちやすい傾向はありますが、過信しないようにしましょう。
■オッズの穴を見つける
たとえば、A選手の事前オッズは2.5倍だったのに、どんどんオッズが下がり1.8倍になっていた。
このような時は、相手選手が怪我をしたり、何らかの原因が起こった可能性があります。
試合を予想するときには、オッズの変動率の大きさにも注意すると、美味しいオッズに賭けられる場合があります。
■還元率の高いブックメーカーを選ぶ
たった0.1倍の差でも、賭けの回数が増えるにつれて収支の差が大きくなっていきます。
ブックメーカーを選ぶ際の判断基準には、必ずオッズの高いところを選ぶようにしましょう。

たとえば、ブックメーカーのオッズは勝敗予想と思ってたし。