数あるギャンブルの中でも、ブックメーカーは還元率が高いと言われています。しかし、そもそも還元率の仕組みを知らない人もいるでしょう。
この記事では、ギャンブルで儲ける上で重要な還元率について解説していきます。
ブックメーカーの還元率と控除率について
還元率とは一言で表すと、賭け金の総額からベッターへ払い戻す割合のことです。払戻率と呼ばれることもありますが、意味は同じです。
還元率とはベッターへの払い戻り率を指し、控除率は運営側の利益率を指す
「還元率」とは簡単に説明すると、1試合に対して、プレーイヤーに払い戻される確率、割合のことをいいます。
RTP(Return To Player)とも呼ばれ、直訳すると”プレイヤーに戻る”ですね。
実はこの言葉ブックメーカー以外のギャンブルでもよく聞きます。
「還元率」、「期待値」、「機械割」、「出玉率」、「払戻率」この全てがペイアウト率と(ほぼ)同じ意味です。
パチンコ等をしたことのある方はもうわかるかもしれませんね。
還元率とは「賭けた金額に対して、払い戻される金額の割合」を表します。
逆に、「控除率」という言葉もありますが、これは賭けにたいしてどれだけの手数料を胴元(この場合ブックメーカー)に取られるかを示す割合のことを言います。
ハウスエッジと呼ばれ、これが運営側の経費(人件費・設備費等)に回されるのです。
JRAやパチンコ屋が運営できるのも、このハウスエッジがあるからなのです。
そのため、ハウスエッジ(胴元の取り分)が低い、つまり還元率が高ければ、プレーイヤーが勝つ確率も高い!と言えます。
例えば、10人のベッターが同じベット項目にそれぞれ100円ずつ賭けた場合、賭け金の総額は1,000円です。
10人×100円=1,000円(ベットの総額)
賭けられたブックメーカー側は、そこから利益や運営コストを差し引きして残りを的中したベッター側へ分配します。この分配される割合が還元率となります。
ベット総額1,000円のうち、200円をブックメーカー側が確保して残り800円を分配する場合は還元率80%、400円をブックメーカー、ベッターが600円なら還元率60%です。
あり得ない話ですが、ベット総額1,000円を全て払い戻したら還元率100%です。還元率100%にすると、ブックメーカー側の取り分がなくなります。
なお、この時にブックメーカー側(胴元)が確保する金額の割合を控除率と呼びます。200円を確保したら控除率20%、400円を確保したら控除率40%です。
還元率+控除率=100%となります。
ブックメーカーに限らずギャンブルにおいては、還元率が高い方が払戻金の割合が増えるので稼ぎやすい仕組みです。
還元率と控除率の計算方法
では、還元率はどのように確認すれば良いでしょうか?
ブックメーカーの還元率は以下の計算式で求められます。
還元率=1÷(各オッズの逆数の和)×100
以下の具体的なオッズで計算してみましょう。
計算方法は以下の順番がわかりやすいです。
- 各オッズの逆数を計算
- オッズ逆数の和を求める
- 還元率の計算式に当てはめる
まずは、各オッズの逆数を計算します。逆数の計算方法は「1÷オッズ」で求められます。
各選手のオッズ逆数
トミー・ポール:1÷1.72=0.5814…①
スタン・ワウリンカ:1÷2.1=0.4762…②
続いて、逆数の和(①+②)を求めます。
0.5814+0.4762=1.0576…③
③を還元率の計算式に当てはめましょう。
還元率=1÷1.0576×100=94.55%
還元率は94.55%となります。
控除率=100-還元率
つまり
控除率=100-94.55=5.45%
となり、控除率は5.45%これが、ブックメーカー側の利益になるわけです。
各ギャンブルの還元率を比較
先程の例では還元率が94.55%となりましたが、この数字は他のギャンブルと比べて高いのでしょうか?
日本でできるギャンブルの還元率を一覧にしてまとめました。
宝くじ | 約50% |
---|---|
公営ギャンブル(競馬・競輪・競艇・オートレース) | 約70〜80% |
パチンコ | 約80〜85% |
ランドカジノ | 約90% |
オンラインカジノ | 約95% |
ブックメーカー | 約90〜97% |
ブックメーカーの還元率は約90〜97%と言われており、ギャンブルの中ではオンラインカジノと並んで最も高い数字と言えます。
還元率75%の場合1000円の馬券を買ったとしたら、胴元であるJRAは必ず250円は儲かるとう計算です。
宝くじの還元率40%は本当に低い数字・・・当たった時の金額が高額なので、ついつい買ってしまいますが還元率からみたら、絶対に手を出してはいけないようなギャンブルです。
ブックメーカーの還元率が高い理由
ブックメーカーの還元率が高い理由としては、以下の2つが挙げられます。
- 世界規模なので参加人数が多い
- 運営コストが低い
世界規模なので参加人数が多い
ブックメーカーは世界規模で運営されており、利用者は世界各国にいるため参加人数も多くなります。
大手ブックメーカーのbet365では、世界全体で8,000万人以上の登録者がいます。
参加人数が多くなれば売上も多くなるため、控除率を低くしても安定した利益を見込めるのです。
運営コストが低い
多くのブックメーカーは実店舗を持っておらず、利用者とのやり取りはオンライン上で行っています。
入金・出金などはオンラインで処理されています。
他のギャンブルと比べると店舗の維持費や人件費が少ないため、還元率を高くして利用者へより多くのお金を還元できるのです。
ブックメーカーの還元率の特徴
還元率の高いブックメーカーですが、ブックメーカーの還元率には以下3つの特徴があります。
- ベットするタイミングごとで異なる
- 賭ける項目ごとに異なる
- ブックメーカーごとで異なる
ベットするタイミングごとで異なる
ブックメーカーでベットするときの特徴が、賭けた時点でのオッズが適用されるところです。競馬や競輪などの日本の公営ギャンブルでは、どの時点で賭けようが最終オッズで払い戻しされます。
ブックメーカーでは賭けた時点でオッズが確定するので、同じ項目でもベットするタイミング次第でオッズも変動します。
オッズの変動により還元率も増減するため、タイミングによってはより良い還元率でベットすることが可能です。
特にオッズが変動しやすいのが、ライブベットできるオッズです。以下画像を例にして説明します。
こちらは、MLBの試合のマネーライン事前オッズです。試合が始まりライブベットできるようになると、以下のようにオッズが変動しました。
それぞれのマネーライン(勝敗)オッズから還元率を計算すると、以下のようになりました。
ガーディアンズ | ロッキーズ | 還元率 | |
---|---|---|---|
試合前 (事前オッズ) |
2.00倍 | 1.83倍 | 95.57% |
試合中 (ライブオッズ) |
2.30倍 | 1.62倍 | 95.05% |
この場合では、事前オッズの方が還元率が高いことがわかります。このようにブックメーカーでは還元率が随時変動するので、還元率が高い時に賭ける方が相対的に稼ぎやすいでしょう。
タイミング次第では、還元率が限りなく100%に近づくこともあります!
賭ける項目ごとに異なる
ベットタイミングは同じでも、賭ける項目が変わると還元率も変わります。先程のMLBの試合の事前オッズをもう一度見てみましょう。
マネーライン(勝敗予想)、トータル(合計点予想)、ランライン(ハンデつき勝敗予想)の3つの項目それぞれでオッズが違うので、還元率も以下のように異なります。
オッズA | オッズB | 還元率 | |
---|---|---|---|
マネーライン | 2.00倍 | 1.83倍 | 95.57% |
トータル | 1.90倍 | 1.90倍 | 95% |
ランライン | 1.58倍 | 2.50倍 | 96.81% |
同じタイミングでもトータルとランラインでは、2%弱も還元率が変わってきます。
ブックメーカーごとで異なる
同じタイミング、ベット項目であっても、ブックメーカーごとでオッズは変わります。
以下は、テニスの試合におけるbet365の事前オッズです。
同じ試合のウィリアムヒルは以下のオッズをつけていました。
同様に、スポーツベットアイオーのオッズは以下です。
三者三様のオッズがついており、還元率は以下のように異なります。
オッズA | オッズB | 還元率 | |
---|---|---|---|
bet365 | 1.90倍 | 1.90倍 | 95% |
ウィリアムヒル (William Hill) |
1.85倍 | 1.95倍 | 94.94% |
スポーツベットアイオー (Sportsbet.io) |
1.92倍 | 1.89倍 | 95.69% |
このオッズに関しては、スポーツベットアイオーで賭ける場合が最も還元率が高いことがわかります。
他の項目に賭ける場合は、bet365やウィリアムヒルの還元率が高くなるケースもあります。
賭けるときは還元率が高いブックメーカーを利用することで、利益を上げやすくなるでしょう。
【還元率一覧】主要ブックメーカーで還元率が良いのは?
より還元率の高いブックメーカーは、どこなのでしょうか。
そこで最もオーソドックスな勝敗予想オッズで、スポーツ(サッカー・テニス・野球)ごとに主なブックメーカーの還元率を比較してみました。
それぞれ同じ試合の事前オッズで還元率を計算しています。
ブックメーカー | サッカー | テニス | 野球 |
---|---|---|---|
bet365 | 94.89% | 95% | 96.79% |
William Hill | 90.89% | 94.94% | 97.07% |
Sportsbet.io | 95.12% | 95.69% | 96.79% |
10bet | 94.3% | 94.5% | 96.25% |
カジ旅 | 96.29% | 95.26% | 96.25% |
BeeBet | 93.73% | 95% | 94.36% |
Pinnacle | 97.26% | 97.6% | 98.05% |
還元率No.1を掲げているPinnacleが、どのスポーツでも最も高い還元率となりました。他のブックメーカーも95%前後の還元率という高い還元率を誇っています。
Pinnacleはキャッシュアウト不可などの制限がある分、還元率を高くしていることで有名です。
スポーツ別では野球の還元率が高いですが、試合によっては還元率が低いこともあるので「野球=還元率が高い」とは考えない方が良いです。
還元率よりも賭けるオッズが大事
ここまで、還元率の説明をしてきました。還元率は確かに重要ですが、実は還元率そのものよりも、賭けるオッズの方が大事です。
先ほど説明した、ベットタイミングの違いによる還元率の比較をもう一度出してみます。
ガーディアンズ | ロッキーズ | 還元率 | |
---|---|---|---|
試合前 (事前オッズ) |
2.00倍 | 1.83倍 | 95.57% |
試合中 (ライブオッズ) |
2.30倍 | 1.62倍 | 95.05% |
先述したように、還元率で比較すると高いのは事前オッズです。しかし、ガーディアンズのオッズで比較すると、ライブオッズの方が高くなっています。
2倍と2.3倍だから、かなりオッズの開きがあります。仮にガーディアンズが勝つと予想しているなら、事前オッズよりもライブオッズで賭ける方が的中時の払い戻しは大きくなります。
大事なのは利益を増やすことなので、還元率の高さよりも賭けるオッズの高さを比較することを優先しましょう。
同じタイミングでもブックメーカーごとでオッズは違うから、一番高いオッズのブックメーカーで賭けると良いです。
ブックメーカーの還元率のまとめ
今回は、ブックメーカーの還元率について解説しました。改めて以下にまとめています。
- 還元率は賭け金の総額からベッターへ払い戻す割合のこと
- ブックメーカーの還元率は他のギャンブルよりも高い
- ブックメーカーの高還元率の理由は「参加人数の多さ」と「運営コストの低さ」
- 還元率は「賭けるタイミング」「賭ける項目」「使うブックメーカー」で変動
- 還元率以上に賭けるオッズの高さを重視する
還元率の仕組みを知ることは、ブックメーカーで投資を行う上では重要です!
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